野沢雅子「この作品は何かあると思った」-アニメ映画『アシュラ』舞台あいさつ

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東映は6日、東京・新宿バルト9にて、9月29日(土)より全国公開となるアニメ映画『アシュラ』の先行プレミア上映会を開催した。

また、上映会には野沢雅子、林原めぐみ、平田広明、島田敏といった豪華声優陣らが登壇、舞台あいさつも行われた。

1970年に講談社『少年マガジン』にて連載されていたが、飢餓から人肉を食べる表現などがあり、有害図書として発禁問題を引き起こした鬼才・ジョージ秋山作『アシュラ』。

この絶対にアニメ化できないと語り継がれていたマンガを映画化へと導いたのは、人気TVアニメ『TIGER & BUNNY』を手がけたさとうけいいち監督だ。

トークショーには、さとう監督と声優陣に加え、現在シンガーソングライターとして大きな注目を集めている小南泰葉も登場した。

映画の上映前に行われたトークショーでは、まず発禁問題のある作品の映画化について質問され、主役のアシュラを演じる野沢は「最初『子供が人を食べてしまう作品』と聞いて驚きました。

でも、そのような行為は単純な問題ではない。

この作品には何かあると思い、ぜひやらせてくださいと引き受けました」と出演への想いを明かした。

また、平田は「今回台本をいただいた時に『これがアシュラか! 大変な作品になるな』と衝撃を受けた。

そのアシュラを野沢さんが演じるということでワクワクした」と、作品への衝撃と野沢出演に大きく高揚した様子だった。

若狭(わかさ)の父親を演じた島田は「ごく普通の娘思いの父親、父親思いの娘という親子が、天災や戦、貧困によってこの親子もどんどん究極の状態に追い込まれていきます。

本当に胸をかきむしられるくらい辛かった。

でも、その先にこの作品の持っている根の部分があるので、それを共有できたらありがたいと思います」と語り、役柄を思い出したのか、時折涙を浮かべているようにも見えた。

アシュラに言葉や礼儀作法を教えていく少女・若狭役の林原は「映画を見た皆さんは、最初のシーンからビックリすると思います。

もちろん、ただ衝撃な映像を見せるのではなく、必要であるからそこに描かれている。

例えば血液であったり、叫びであったりとすべてがそこにあるからこそ、という作品はこれまでなかったと思います」と本作を絶賛。

本作への自信を覗かせ、映画をアピールしていた。

また、小南が歌う主題歌『希望』は岸洋子の同曲をカバーしたものであり、今回のアレンジに関して小南は、すでに世界観が完成されている楽曲を手がける難しさについてこう語った。

「最初にこの曲を聴いたとき、すでに世界観ができあがっていて、どこをアレンジしていいか悩みました。

でも、いい意味で期待を裏切りながら、大切な部分は裏切らないというアレンジや解釈をしてきました」さとう監督はアフレコ時の苦労話について聞かれると「本当にすごかった。

アフレコ時に映像を流した際、キャストの皆さんは自分の予測のさらに上を行ってくれた」とキャストを称賛。

「キャスト陣には、まずこの作品は『生きる』というのがテーマであること、そして人は未熟ながら終わりまでどうなるかわからない、それを踏まえて叫び続けてくださいと伝えました」と熱く語っていた。

最後に野沢は「私は映画のあいさつなどで、1人でも多くの方に見てくださいと言うんですが、この作品に関しては、赤ちゃんも含めて世界中の人全員に見てほしいと思っています」と深々と頭を下げ、その表情にはこの作品への想いの強さが表れていた。

映画『アシュラ』は、9月29日(土)より全国ロードショー。

(C)ジョージ秋山/アシュラ製作委員会