【松岡賢治のマネーtab】シンプルに得する「キャッシュバック型」クレジットカード

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 今、クレジットカードの利用で得られるポイントを、キャッシュバックするサービスが注目されている。ここでいう「キャッシュバック」とは、貯めたポイントが現金として振り込まれる本来のキャッシュバックに加え、利用額がポイントで相殺されるタイプも含む。実は、以前から、利用額が相殺されるタイプは存在していた。まだ、ポイントをカード会社が提供する景品に交換するサービスが主流だった時の話だ。

 利用額との相殺、あるいは商品券との交換という形で、ほとんどのカード会社では景品との交換による還元率よりも低い還元率に設定していた。私の経験でいうと、景品との交換の場合、1%程度のポイント還元率が、利用額との相殺の場合、0.5%程度に設定されていたように思われる。

 現在、人気が高まりつつあるキャッシュバック型クレジットカードは、ポイント還元サービスのメインにキャッシュバックを据えている点が最大の特徴だ。したがって、他のカードの還元率と比較しても、それほど見劣りはしない。

 例えば、『SBIレギュラーカード』の場合、貯めたポイントが1ポイント=1円相当でキャッシュバックされる。しかも、現金がユーザーの口座に振り込まれるタイプだ。ポイント還元率は基本、1%(1万ポイントでは1円2000円を還元。この場合の還元率は1.2%)で、有効期間はポイントを獲得した月から2年間。年会費も無料だ。ポイント還元率の1%はメインカードとして使える水準である。

 利用額が相殺されるタイプは、いくつかある。その中でも手軽に使えるのが『P-oneカード<Standard>』。利用額の1%を相殺してくれるのだが、月ごとに相殺してくれるため、ポイントにも期限といったものはなく、使い忘れることがない。しかも、年会費は無料なのでお得度は高い。さらに、マスターカードと提携しているため、国内外で使える点も強みだ。

■最大1.75%の還元率になる『シティキャッシュバックカード』

 利用金額次第でお得になるのは『シティキャッシュバックカード』。こちらは、利用額と相殺されるタイプで、利用額が大きくなるほど還元率が増える仕組みになっている。月間の利用額が5万円未満0.25%で、5〜20万円未満は1%、20万円以上は1.5%となる。加えて、前年の年間利用額が50万円以上あれば、還元率が0.25%アップされる。つまり、最大1.75%の還元率となる計算だ。たしかに、この1.75%は魅力だが、月間20万円のハードはかなり高いと言わざるを得ない。また、年会費が3150円かかる点も考慮しなければならないだろう。

 最後に紹介するのは、カードマニアの間では評価が高い、『漢方スタイルクラブカード』。利用額が相殺されるタイプで、ポイントは2000円に対して7ポイント付く。1ポイントが5円相当なので還元率はなんと1.75%。500ポイントになると、2500円分が相殺される仕組みだ。『漢方スタイルクラブカード』は、漢方薬チェーンの薬日本堂とジャックスが発行しているクレジットカードで、ジャックスが使える店舗ならどこでも使うことができ、しかも1.75%という高還元率がカードマニアの間で支持されている。

 ただし、年会費は初年度こそ無料だが、2年目以降は1575円がかかる。仮に、年間利用額が20万円だった場合、20万円の0.75%は1500円。つまり、年間利用額が20万円以下だったときは、実質的な還元率は1%になる。ざっくりいうと、月2万円使う人なら(=年間利用額24万円)、還元率1%で年会費無料のカードよりもお得になる、といえるだろう。ポイントには2年間の有効期限があり、キャッシュバックの申し込みは郵送となるところもやや面倒だ。

 キャッシュバック型クレジットカードは、仕組みのシンプルさが大きな特徴だ。ポイントを上手に活用するコツは、貯めたポイントを何に使うかという「出口戦略」を練ることだが、そんなことにいちいち悩みたくない、という人に向いている。

 最近は、ポイントを貯めてお得するというよりも、節約のために、カードそのものをなるべく使わないようにするという人が増えているため、カードを見直す人も増えており、シンプルなキャッシュバック型クレカは、見直しの際の有力な選択肢になるはずだ。

関連リンク

■『SBIレギュラーカード』
http://www.sbicard.co.jp/mastercard/
■『P-oneカード<Standard>』
http://www.pocketcard.co.jp/card/card_pone_s.html
■『シティキャッシュバックカード』
http://www.citibank.co.jp/ccsi/ja/cardlineup/cashback.html
■『漢方スタイルクラブカード』
http://www.kampostyleclub.com/

(文/松岡賢治)

マネーライター、ファイナンシャルプランナー/シンクタンク、証券会社のリサーチ部門(債券)を経て、96年に独立。最新刊に『人生を楽しむマネー術』(共編著)。