言いたいことを言いまくり、そしてさらに(あまりお上品ではない言葉で)言い過ぎてしまう傾向がある、アレック・ボールドウィン(54)。しばらくなりをひそめていたようだったが、また"正直"すぎる発言が飛び出した。

ことの起こりは先週末、マンデーナイトフットボールのテーマソング「Are You Ready for Some Football?」で知られるカントリー・シンガー、ハンク・ウィリアムスJr.(63)がコンサート中、オバマ大統領に関して暴言を吐いたことだった。

米テキサス州で行なわれたコンサートで、「今の俺たちの大統領はイスラム教徒だし、カウボーイもカウガールも嫌いでさ、釣りも嫌い、農業も嫌い、ゲイが大好き。そんな奴、俺たち嫌いだよな」というようなことを、観客に向かって叫び、観客はそれにワーッと歓声をあげて応えたという。(オバマ大統領は人権問題として個人的には同性婚に賛同する立場をとっているものの、彼が言ったことには何の根拠もない。)

ハンク・ウィリアムスJr.といえば、カントリー音楽では伝説的存在のハンク・ウィリアムスの息子で、新聞記事に出たり一般人がネットで「なんてメチャクチャなことを」とコメントする以外は、あまり口を出す者はいないだろう。しかしいたのだ、カントリー界の大物に物申す人物が。チャーリー・シーン並に昔からワガママ若様ぶりを発揮している、民主党大・大・大好きのオバマサポーター、アレック・ボールドウィンである。

火曜日(日本時間5日朝)、黙っていることができなかったボールドウィンはこんな非難(というか侮辱?)ツイートから始めた。

「ハンク・ウィリアムスJr.のこと、本質的な名前で呼ぶべきだと思うんだよね...ヨボヨボの、もうろくした、人種差別主義の老いぼれ、って。」
普通の人ならヒエ〜ッと思うような内容だが、ボールドウィンの場合、サラッと書いてしまったに違いない。

そしてさらに:「ハンク・ウィリアムスJr.があんな哀れな、ゼーゼー息も絶え絶えの化石みたいな年寄りじゃなかったら、話をつけてやるんだけどね。」(実際、2人の年齢は10歳も違わないのだが。)
民主党全国大会を前にちょっと興奮してしまったのか、突然勢いづいたアレック・ボールドウィン。こんなことを言って、報復が何か押し寄せるのでは...と思った方はご心配なく。ボールドウィンはこんなことも言っている。

「こういう右翼の連中を侮辱して、引きずり出して、ブロックするの大好きなんだよね」
...人をあおるのが趣味らしい。彼のような爆弾発言をしやすい人間をサポーターに持つことが、吉と転ぶか凶と転ぶか...それは不明だ。ひとつ確かなのは、オバマ大統領は悪態をつかれたら自分で何も言わなくても、ボールドウィンが必要以上に言い返してくれるということだろうか。

<アイオワでもオバマ大統領は"イスラム教徒でアメリカ嫌いだ"と叫ぶハンク・ウィリアムスJr.>