滋賀県佐川美術館で樂吉左衞門の自選茶碗展。斬新な造形美が世界で高い評価

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滋賀県守山市の佐川美術館の樂吉左衞門館(らくきちざえもんかん)では、『樂吉左衞門襲名30周年記念 17歳の初造りから今日までの自選茶碗展〜「僕はこの茶碗一つを作って、家を出た」』を開催中だ。

期間は9月23日(日)まで。

同展は、樂吉左衞門襲名30周年と『ちゃわんや』(淡交社刊)の出版を記念したもので、樂吉左衞門が17歳時の初造りから現在までの自選茶碗に、折々を語るエッセイや詩を添えて展示している。

これまで明かされることのなかった作品誕生の秘話をはじめ、己に課した激しくきびしい日々や、茶の湯に向き合う姿勢がつづられたエッセイや詩から、樂吉左衞門氏の作品制作の道程を一望できる。

今回展示される樂吉左衞門の樂茶碗は、17歳初造りの「赤樂茶碗」(1966年)・「皪釉(れきゆう)樂茶碗 雪千片」(1987年)、「焼貫(やきぬき)黒樂茶碗 白駱」(1986年)、「焼貫黒樂筒茶碗 天阿」(1993年)、「焼貫黒樂茶碗 篠舟」(2002年)など27点。

時を追って樂吉左衞門の作風の変化を見ることができる内容だ。

第十五代に当たる樂吉左衞門は、京都に1946年に生まれ、東京芸術大学美術学部彫刻科を卒業。

2年間のイタリア留学の後、1981年に第十五代樂吉左衞門を襲名。

作品は、伝統に立脚しながらも安住することなく、常に斬新な感覚を示す造形美の世界を表現し続けている。

1987年にプリンストン大学「ヴィジティング フェローシップ」を受け渡米。

1997年には、ヨーロッパで「RAKU Dynasty Japanese Ceramists」展を開催し、樂焼を初めて海外に紹介した。

2000年にはフランス政府より「芸術文化勲章・シェバリエ」を受賞。

世界的に高い評価を得ている陶芸作家である。

国内では、「日本陶磁協会賞」はじめ数々を受賞。

また、その作品は、京都の樂美術館、京都国立近代美術館、東京国立近代美術館、ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館などに、永久コレクションされている。

佐川美術館の樂吉左衞門館の開館時間は、9時30分〜17時(入館は16時30分まで)で、月曜日(祝日の場合翌火曜日)が休館日。

入館料は、一般1,000円(800円)、高大生600円(400円)、中学生以下無料(保護者の同伴が必要)。

※( )内は20名以上の団体割引料金。

障がいがある方は「障害者手帳」の提示により付添者1名まで無料 なお、佐川美術館は、佐川急便の創業40周年記念事業の一環として、比叡・比良山地を仰ぐ、琵琶湖のほとりに1998年3月22日に開館した。

「水に浮かぶ美術館」称されるぜいたくな空間の中に、日本画家の平山郁夫(1930年〜2009年)、彫刻家の佐藤忠良(1912年〜2011年)、陶芸家の樂吉左衞門の展示館が設けられている。