あの会社の社食 (6) 三木谷社長の「同じ釜の飯を…」を実現した楽天の社食

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今回紹介する社食は、東京・品川の楽天本社。

品川シーサイド駅前にそびえる楽天タワーの1号館と2号館にそれぞれ1カフェテリアを備えており、今回伺ったのは真新しい2号館側である。

席数は400席強で、一日平均1,100〜1,200人が利用するという。

利用者は出社者の80%を超えていて、その大半が毎日利用している。

朝食・昼食・夕食を提供しており、朝食、昼食はなんと基本無料。

これは「同じ釜の飯を食べて、社員を家族のように思って欲しい」という三木谷浩史社長の方針によるもの。

無料ということで上司や部下、同僚も誘いやすく、社内コミュニケーションの円滑化に役立っているという。

カフェテリアで1日3食を済ませる人も少なくないとのことで、1日3食ともここで食べるという前提で、1日350gの野菜と80gの豆類を摂取できるように、栄養バランスを考えてメニューが構成されている。

11時20分〜14時までのランチタイムは、日替わりのセルフビュッフェ形式。

肉料理や魚料理、和麺やパスタ、ラーメン、サンドイッチなど8種類のメインから好みのものを選び、サラダバーや小鉢、デザートを組み合わせる。

おいしさに加えて健康面を重視し、野菜はシンプルに焼いたり蒸したりしてたっぷりと加え、満足度をアップ。

ご飯は「健康米」として、「マンナンヒカリ」や雑穀を使ったごはんも用意する。

また、だしは現場でカツオ節や昆布などの自然素材からとることで旨みを増し、その分塩分控えめにするといったこだわりようである。

楽天では、30カ国以上もの多国籍の社員が勤務。

宗教もそれぞれ異なり、食べられない食材もあるため、チキンやポーク、酒といった材料表記もしっかり。

ベジタリアン対応メニューも用意されている。

ちなみに、食べ残しの量は非常に少なく、廃棄は1人あたり35g程度。

これには、社員有志から構成される「カフェテリア委員会」の存在が大きい。

業務外で活躍する約15人の組織で、カフェテリアの運営に社員代表として関わっている。

ブッフェコーナーでは、「ミニトマトは○個まで」「魚は一切れまで」など、1人あたりの量が細かく決められている。

「必要以上にたくさん盛り付けて、結果食べ残しが出てしまった」といったことを繰り返ししていては、せっかくの無料提供も厳しくなってしまう。

そこで、同委員会はこういったルール付けを行って無駄な廃棄を少なくし、無料提供を持続可能なものにしているのだ。

また、同委員会の意見はメニューに対しても反映されている。

社員の声がきっかけで、2月からは「東北応援フェア」を実施。

毎月11日、東北産食材への理解を深めるために、現地業者から食材を取り寄せて調理をした郷土料理の提供を続けている。

福利厚生の一環であるが、よりよい環境を目指すために社員自身が工夫を凝らしている楽天のカフェテリア。

毎食利用している人が多いという話も頷ける社食である。