非イスラム文化に比較的寛容な街ジャカルタ

海外駐在員ライフ Vol.162

From Indonesia

非イスラム的な文化にも寛容なジャカルタではミニスカートで出勤もOK?


■ミニスカートで出勤してもOK

こんにちは。「37」です。今回は、ジャカルタのイスラム文化についてお話しします。

インドネシアでは、イスラム教徒が全国民の約4分の3を占め、残りのほとんどはキリスト教徒。バリ島には、少数ながらヒンドゥー教徒もいます。そのため、イスラム教文化の影響が非常に濃い一方で、首都ジャカルタでは、非イスラム的な文化に対しても、比較的寛容な傾向が見られます。

例えば、イスラム教の戒律に厳しい国では、非イスラム教徒であっても、女性が肌を露出させた服装で出歩くことはタブーとされていますが、ジャカルタでは、中華系キリスト教徒の若い女性がミニスカート姿でオフィスに出勤しても、特にとがめられるようなことはありません。ときには、イスラム教徒の女性がミニスカートをはいていることもあるほどです。


■レストランのメニューには「豚マーク」

また、ジャカルタにある日本料理店、中華料理店、イタリアンレストランなどでは、イスラム教の禁忌である豚肉を使った料理も食べることができます。最近は、日本のとんこつラーメンの店が相次いでジャカルタに出店してきているほど。アルコールは、外国人向けレストランだけでなく、高級なインドネシア料理店でも飲むことができます。

ただし、そうした店にも、だいたいの場合、「豚肉を使わない料理」があり、世界的に有名な中華料理チェーン店にも、「豚抜きメニュー」が存在します。そもそもきちんとしたレストランなら、メニューに「豚マーク」がついており、イスラム教徒の人も安心して豚肉を使わない料理を食べることができるのです。ローカルスタッフと食事に行くときなど、私は豚肉料理とお酒で、イスラム教徒のスタッフは豚抜きメニューとソフトドリンクで、一緒に食事を楽しむことができます。ただし、イスラム教徒の大切なお客様との会食のときには、お酒は飲まないようにしています。

非イスラム文化に寛容と言っても、彼ら自身が敬虔(けいけん)なイスラム教徒であることに変わりはありません。就業時間中でも、時間がくればお祈りをしますし、ラマダン(断食月)には、太陽が出ている間は飲食をしません。そのため、ラマダン期間中は始業時間と終業時間を通常より30分早めるなど、会社としても配慮をしています。また、普段はお茶を飲みながら進める会議も、ラマダン中は全員、お茶なしとなるのが慣例です。イスラム教徒のスタッフは、「目の前で飲食しても構わない。なぜなら、断食は私たちのいわば“修業”であり、耐えることに意味があるのだから」と言ってくれるのですが、やはり、彼らの目の前での飲食は避けようという雰囲気があるのは確かです。

そして、宗派や、敬虔さの度合いも人によって違うらしく、職場でも、いろいろなスタッフを見ることができます。例えば、常に丈の短いズボンをはいている男性は、そういう戒律がある宗派らしく、くるぶしを出すことに宗教的な意味がある模様。いつもお祈りのときに床に額をこすりつけているせいで、額が黒ずんでいる人もいます。敬虔さの度合いは、出身地と関係があることが多いようで、「あの人は○○から来ているから、戒律に厳しい」という声も聞かれます。皆さん、非イスラム的な文化には寛容でも、イスラム教を冒涜(ぼうとく)するような行為には非常に敏感で、そのようなニュースがあると、よく話題になっています。

次回は、ジャカルタでの暮らしについてお話しします。