経済協力開発機構(OECD)が先月31日に発表したリポートで、韓国のフルタイム労働者の平均年収(購買力平価ベース)が日本を初めて上回ったことが明らかになった。中国メディア・新華網は「日韓の外交問題がこじれる中、韓国の各大手メディアは興奮冷めやらぬ状態に」と伝えた。

 新華網の記事は、「朝鮮日報」が単純数値では韓国人の平均年収は日本の56%にすぎないが、為替レートや物価差を考慮した購買力平価ベースで換算すると3万5406ドルとなり、日本の3万5143万ドルを上回ったと説明し、「東亜日報」が「実際の給料は日本より少ないが、物価が日本より安いため、実際の生活水準は日本より高い、ということを意味している」と報じたことなどを「興奮ぶり」として紹介した。

 一方で、韓国国内の金融ニュースメディアが、全労働者の半分を占め、給料はフルタイム労働者の半分ちょっと、というパートタイム労働者がリポートの対象に含まれていないことや、労働生産率が極めて低いことを指摘して「得意になっている場合ではない」と警告する評論を発表したことも合わせて伝えた。(編集担当:柳川俊之)