人類は終わりません! マヤの暦のお話




2012年12月21日(あるいは23日)に人類は終わる! そんなバカ予言を聞いたことはないですか? 「マヤが予言した人類の終末」という大看板の、この与太話について調べてみました。



この与太話のそもそもの発端は、マヤ文明のカレンダーが2012年の12月21日(23日説もある)が終わっている、という話です。



マヤ文明はユカタン半島を中心に4〜15世紀に渡って栄えたとされています。密林の中に忽然と現れるピラミッド、奇怪なレリーフを持つ神殿などで有名ですが、約4万種類もの象形文字を持ち、数字は20進法を使っていました。



また天体観測に長け、極めて高度な暦を持っていました。研究者によれば、それは紀元前3114年を起点として続くカレンダー(長期暦と呼ばれます)です。ただし、マヤ文明で使われていたカレンダーは長期暦だけではありません。





■マヤの人たちが使ったカレンダー



ツォルキン 宗教上の目的で使うカレンダー(260日周期)

ハアブ 日常生活のカレンダー(365日周期)



ハアブ暦は365日周期となっていますが、これは太陽暦ですね。マヤの人たちは1年をきちんと365日と把握していました。ただ、1カ月は20日でそれが18カ月、それに5日しかない最終月を1カ月を足したものです。



なので、もしマヤのハアブ暦のカレンダーが現在も販売されていたら、19枚の紙面が必要で、最後のページは5日だけ、というものになっているはずです。また、きちんと365日ごとに1年を回していっても、うるう日を置かないと実際の季節とずれが生じてしまいます。



マヤの人たちはそれも認識していたと考えられています。



さて長期暦です。長期暦は前述のとおり、紀元前3114年のある日を開始日と決めた延々と続くカレンダーです。



1キン=1日

1ウィナル=20日

1トゥン=18ウィナル(360日)

1カトゥン=20トゥン(7,200日)

1バクトゥン=20カトゥン(144,000日)



という位で構成されています。例えば、わかりやすく長期暦の1バクトゥン1カトゥン1トゥン1ウィナル1キンという日があったしましょう。



1バクトクン=144,000日×1=144,000日

1カトゥン=7,200日×1=7,200日

1トゥン=360日×1=360日

1ウィナル=20日×1=20日

1キン=1日



――なので、合計すると151,959日です。基準日より151,959日ということになります。ざっくり365日で割ると416.326年です。つまり、この長期暦の記述が遺跡に残っているとその日が特定できるわけで、長期暦は考古学者にとって非常に重要な資料となっています。





■終末? 次のサイクルです!



さて終末論です(笑)。発掘調査などで見つかった13〜14世紀に作られたと思われる長期暦に「13バクトゥンで一区切り」と書かれていたとされます。



13バクトゥン=13×144,000日=1,872,000日



13バクトゥンは1,872,000日なので約5125年(1年=365.2425日で計算すれば5,125.362年)。長期暦の開始が紀元前3114年なので、これを私たちの暦に計算すると2012年の12月21日(23日説もある)になるというわけです。



ただ、マヤの人たちはそれで歴史が終わるなんてひと言も書いていませんし、また次の新しい長期暦が始まると考えていたようです。1サイクルが終わったら次のサイクルが始まるというように。1年のカレンダーが終わったら次の年のカレンダーを使いますよね?



それと同じことです。



また、2012年の5月には米ボストン大学の研究チームがマヤの最古の暦を発見しそれを解読した結果として「今から6000年先までの暦を計算している」と発表しています。



考えてみてください。もし本当にマヤの人たちが終末を考えていたとしたら、彼らは20進数を使っていたのですから、



19バクトゥン19カトゥン19トゥン19ウィナル19キン



が終わりになるのではないでしょうか。これを計算すると2,880,039日で、ざっくり365日で割ると7890年。紀元前3114年の基準日からすれば、終末は西暦4776年ということになります。この計算はともかくとして、とにかくマヤの人々は世界の終末を考えて暦を作ったわけではありません。





『と学会』の会員である、日本最強のデバンカー・皆神龍太郎さんによれば「今年いっぱいはもつネタ」とのこと。2013年になれば、1999年のノストラダムスの大予言のように、きれいに忘れられてしまうことでしょう(笑)。



(高橋モータース@dcp)