銀行トリビア (13) 「盗難・偽造」されたキャッシュカード、お金を引き出されたらどうなるの?

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銀行の預金口座からお金を引き出すとき、ふつうはキャッシュカードを使ってATMから引き出しますよね。

ATMは機械ですから、キャッシュカードを持っている人が口座の本当の持ち主かどうかチェックはしません。

ということは、盗まれたカードで預金を引き出されてしまうリスクは誰にでもあるわけです。

実際に今から7〜8年前、盗難カードや、スキミング(カードの情報をだけを特殊な機械で読み取る方法)で作られた偽造カードによって、他人に預金を引き出されてしまう被害が相次ぎました。

でも、銀行には責任がないということで、被害を受けた人は泣き寝入りするしかなかったのです。

そこで、2005年に「預金者保護法」という法律ができて、盗まれたり偽装されたりしたキャッシュカードでATMから不正に預金を引き出された場合、被害額の全額を銀行が補償することになりました。

ただし、預金者本人に過失、つまり落ち度があった場合、それが重ければ補償は受けられません。

また、軽い場合でも補償額が4分の3に減額されます。

重過失に当たる例としては、カードに暗証番号が書いてあった他人に暗証番号を教えていたなど。

また、軽過失に当たるのは、暗証番号が誕生日など類推しやすいもので、それがわかるもの(運転免許証など)と一緒にカードを持ち歩いていたカードと暗証番号が書かれたメモを一緒に持っていたなどです。

補償を受けるには、被害に遭ってから30日以内に銀行に通知し、警察にも届ける必要があります。

預金者保護法があるといっても、補償を受けるには手間も時間もかかるので、被害に遭わないようにするに越したことはありません。

暗証番号は誕生日など類推しやすいものを避けるとか、偽造やスキミングが難しいICカードにするといったことは常識でしょう。

さらに、最低でも月に一度は通帳に記帳して、覚えのない引き出しがないかどうかを確認したいものです。

盗まれた通帳で預金を引き出されたり、ネットバンキングで不正な引き出しをされたりした場合は、預金者保護法の補償の対象ではありません。

ただ、全国銀行協会では自主ルールを設けていて、キャッシュカードと同じように補償をすることになっています。

ネットバンキングに関しては、被害に遭った預金者の状況によって銀行が判断することになっています。

例えば、ネットバンキングのサイトにアクセスするたびに「暗証番号が変更されていません」という警告が出ていたのに変更しないままだったりすれば、”過失あり”とされる可能性が高いと考えられますが、それがどの程度なのかは、銀行によって判断が分かれるかもしれません。

メールなどでニセの銀行サイトに誘導して口座番号とパスワードを入力させるフィッシングなども同様です。

こちらも、パスワードを定期的に変える、パソコンのウィルスチェックをしっかり行うなどのセキュリティ対策は欠かせません。

スマートフォンでネットバンキングを利用する人も増えていますが、パソコンに比べてセキュリティ対策が甘くなりがちなので注意してください。