仙台人気ナンバーワン駅弁「炭火焼風牛たん弁当」に込められた宮城の魅力

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食の宝庫・東北だけに、駅弁もまた東北を代表する名物だ。

東北新幹線が青森まで伸びてから、各駅で沿線のおいしい素材を生かした駅弁開発にシノギを削っている。

停車駅のひとつである仙台駅の構内では、仙台名物の牛たんが盛り沢山な「炭火焼風牛たん弁当」が、不動の人気ナンバーワンを誇っているという。

その人気の秘密を調査した。

SLが走っていた昔から、駅弁にはその土地ならではの伝統食材や特産品が使われている。

プラットホームから「弁当〜、弁当」という弁当売りのオジさんの声が聞こえると、食欲のみならず旅情さへもかきたてられたものだ。

今日では駅弁だけでなく、空港で売られる「空弁」も人気を呼んでいる。

JR東日本グループの総合外食会社、日本レストランエンタプライズ(NRE)仙台支社の石山さんに、最近の弁当事情について話をうかがった。

「駅弁でも空弁でも、機内や列車の車中で食べるのが当たり前のように思うでしょうが、今は違うんです。

お客さまの中には自宅で待つ家族へのお土産として、また、自宅で炊飯するのは面倒だからと買って帰るという方もおります」そのためか、駅弁は駅だけでなく食品スーパーなどでも販売されている。

また、「全国駅弁大会」などのイベントが設けられることもあり、購入できる機会が格段に増えてきた。

去る6月15日〜17日には、東北新幹線開業三十周年を記念して、仙台駅構内にて「駅弁まつり」が開催された。

仙台駅初登場の13種類の弁当を含め、全国から57種類の駅弁が登場。

乗客だけでなく、駅ビルでショッピングを楽しんでいたお客さんまで足を止め、イベントは大盛況したという。

その中で、地元仙台から出品された「網焼き牛たん弁当」の人気は高く、群馬県高崎市の「峠の釜めし」に次いで、販売数量では堂々の第2位に(NRE仙台支社調べ)。

この弁当の人気の秘密は、仙台名物牛たんのうまさをどこまで駅弁で表現できるか、とことん探求した結果にあった模様。

「網焼き牛たん弁当」の魅力は、焼きたての風味を維持していること。

牛たんのうまさは焼きたて、それも炭火で網焼きすることによって生まれる風味がポイントだ。

冷めてしまっては牛たんのうまさは半減してしまう。

そこで考えられたのが、「加熱機能付容器ナルホット」の使用だ。

この容器についているヒモを引くだけで、いつでもどこでもホッカホカ、焼きたて風味の牛タン弁当が食べられる。

容器に付属の説明書通り、平らなところに置いてぎゅっとヒモを引くと、1分もしない内に弁当箱からもくもくと蒸気がのぼり始める。

そして、さらに待つこと5分。

フタを開けると中の紙にはうっすら蒸気が。

ホカホカの牛たん弁当の登場だ。

味付けに関しては、一口目からよく下味がつけられている牛たんであることが分かる。

そして、牛たんといえばご飯はむぎめし。

米粒のもちもち感が、やわらかい牛たんとうまくマッチしている。

さらに、宮城県塩釜市で作られた藻塩が付いているのもうれしい。

このほか仙台駅では、復活駅弁「南三陸海宝弁当」(1,000円)も好評だとか。

これは東日本大震災以降販売を中止していたが、「駅弁まつり」に合わせて復活。

南三陸のカキ、イクラ、タコなどの宮城自慢の海鮮素材をちりばめられ、はらこめし、かきめし、たこめし、ほっきめしが一度に味わえるぜいたくな海鮮丼に仕立てられている。

また、期間限定で販売された、東北新幹線開業30周年記念駅弁の「あおば30品目入り弁当」(1,100円)も外せない。

三陸産イクラと茎わかめ、サンマの竜田揚げ、牛タン焼き、ずんだ白玉団子など、宮城・仙台の食材を使った献立がてんこ盛りだ。

東北の伝統や魅力がぎゅっと凝縮された駅弁。

お土産にするのも良し、家での食事用に買って帰るも良し。

でもできれば、駅弁を持って東北の鉄道旅に出掛けていただきたい。