山田:マンガが映画やドラマになることは、別に構わないと思っていて、ハリウッドほど酷くはないと思うし。その中で、小説と違って絵まで出来上がっていて、答えがもうほぼ出ている状態で、じゃあ何のためにするかと言うと、その世界観、伝えたいことはあるんだけど描き切れてない部分、新たに足した方が面白いんじゃないか?ということが出来るのが映像の良さだと思ってます。実際にそこに人間がいて、息をして動いている所で、マンガよりもっとリアルに見せれるから、より伝えることが出来る部分があると思うので。全く同じことをやるんだったら、別にアニメにすればいい訳ですから。今回は、自分の思うウシジマは出来ないかとか考えましたね。

――大島さんは、AKB48では明るく元気な印象がありますが、本作で演じた未來に共感することや、どんな所に違いを感じますか?

大島:楽にお金を稼いで小さな欲望を満たしたい、憧れの人をどうにかして振り向かせたい、今の環境を変えたいって思ったりすることとか、未來の感覚って、本質的に誰もがもっていると思うんですよね。私も一人の人間として、未來の気持ちは分かりますし。私は明確な夢や目標をもっているので、その点においては未來とは違うと思いますが、普通の女の子である未來なので、変に力むことなく、どこにでもいそうな子を演じることを常に心がけていました。

――ウシジマはあまり感情を表に出すタイプではありませんが、「カウカウファイナンス」の社長である彼の、リーダーとしての魅力やカリスマ性はどんな所にあると思いますか?

山田:魅力は、正直分からないですね。柄崎と高田がなぜ社長にここまで付いてきているのかも分からないですし。でも、観ている人達の中にもウシジマのファンって結構いるじゃないですか。彼らと一緒だと思うんですけど、数少ない言葉の中にも…まぁ最初の内はいっぱい喋っているけど、絶対に曲げないというか、自分の信念や考えがあって、それが誰を相手にしてもブレない。普通の人ってブレるものじゃないですか。そこが見ていて気持ち良かったり、憧れるんじゃないかなと思います。

――大島さんは、ウシジマと純と彼氏にするなら、どちらを選びますか?

大島:う〜ん、ウシジマ社長ですかねぇ。純は彼氏としては嫌だななと思いますけど、今回の映画で描かれているストーリーの先で、もし会えるなら成長した純に会ってみたい気はします。やっぱり、どうかな〜?ウシジマ社長は…。

山田:寂しいと思うよ。

大島:そうですよね。多分、相手にされない。でも、ウシジマ社長ってウサギが好きなんですよ。私もウサギが好きなので、そういう部分では共通点がありますし、きっと根が優しいと思うから(笑)。

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