円(対米ドル)相場の動きは、今後も日米金利差が重要に

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8月半ば以降、外国為替市場では、円売り・米ドル買いが進み、円は一時、1米ドル=79円台半ばまで下落しました。

米国の主要経済指標が市場の予想以上に良好な内容を示し始めたことなどを背景に米国債利回りが上昇(価格は下落)し、日米金利差が拡大していることなどが円安・米ドル高の主な背景とみられます。

足元では円安・米ドル高に一服感がでていますが、今後の動きを捉えていく上では、引き続き、日米金利差が重要といえ、特に米国債利回りの動向が注目されます。

今年3月以降、米景気の減速懸念が強まったことや欧州債務問題の深刻化などを受け、リスク資産である米国株式が売られる一方で、安全資産である米国債に資金が流入し、米債券利回りは大きく低下(価格は上昇)しました。

6月に入ると、米景気や企業業績の持ち直し期待などを背景に、米国株式が上昇に転じる動きとなりましたが、FOMC(米連邦準備制度理事会)で長期金利を押し下げるための金融措置(ツイスト・オペ)が延長された影響から、米債券利回りは低下(価格は上昇)し続けました。

しかしながら、8月に入り、米経済指標の改善傾向が示される中、米国において徐々に追加の金融緩和観測が後退し始めると、米国債券利回りは急速に上昇(価格は下落)し始めました。

金融市場において、米国株式と米国債券利回りのどちらがより実体経済を反映しているのかを判断することは難しいながらも、金融政策の実施やその観測、加えて、欧州債務問題による緊張の高まりなどにより、米債券利回りは極端に低い水準にある可能性が考えられます。

そのため、今後、米景気の改善傾向が示されていくようであれば、米国株式が上昇の動きを強めているように、米国債券利回りも大きく上昇し、それに伴なうさらなる日米金利差の拡大とともに、円安・米ドル高の流れが強まっていく可能性があると考えられます。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

)(2012年8月22日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

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