芸人・はなわのコミックソングがきっかけで誕生した牛丼の吉田家。

残念ながら今は閉店したが、歌がヒットした時にがぜん注目されたのが”佐賀牛”だった。

ところがこの牛肉、実はとんでもなく高級なのである。

いったい佐賀牛とはどんなものなのか。

佐賀の人はしょっちゅう食べているのか。

佐賀牛事情を探った。

松坂牛や米沢牛など、全国に150ほどあるというブランド銘柄牛。

その中でもトップクラスの品質を誇るのが佐賀牛だ。

調べてみると、JAグループ佐賀管内の肥育農家が育てている黒毛和種で、佐賀の穏やかな気候の中、エサの配合やその与え方まで細やかに気配りして肥育しているからだという。

また、日本食肉格付協議会の定める牛取引規格の最高の肉質である5等級および4等級、脂肪交雑(サシ)のきめ細かさの程度を表すBMS値7以上と認められた肉だけを佐賀牛と呼ぶ。

それ以下の肉は佐賀産和牛として区別されているのだ。

この厳しさゆえに全国のグルメや高級料理店から珍重され、特に赤身の中に入った極め細かな美しい霜降りは「つやさし」と呼ばれて愛されているらしい。

そんな高級な肉をリーズナブルに食べさせてくれると評判なのが焼肉屋「のん」だ。

ご主人の千々岩さんに佐賀牛について聞いてみた。

「佐賀牛は、地元でもそんなにしょっちゅうは食べられるものではありませんから、普段は佐賀産和牛をよく購入するみたいですね。

それでも十分、おいしいですよ」。

店では無煙ロースターではなく、しちりんで焼くことにこだわっている。

これは煙で肉がいぶされて、おいしさが増すからだ。

最近ではその味と値段のうわさを聞きつけて、福岡などの県外からわざわざ佐賀牛を食べに店へ足を運び人もいるという。

その人気店のご主人にあえて、佐賀牛のおいしいお店を尋ねてみた。

するとJA佐賀直営の「季楽」という店を教えてくれた。

佐賀牛レストラン 季楽本店は佐賀市内にあり、高級感が漂う和風の落ち着いた建物。

ここではステーキやしゃぶしゃぶをコースで味わえるほか、目の前で焼き上げてくれる鉄板焼きコーナーもある。

人気メニューを聞いてみると、肉のうまみをダイレクトに味わえるステーキか、蒸し野菜と肉を一緒に食べる佐賀牛ロースせいろ蒸し(ひとり8,000円。

注文は2人以上から)とのこと。

ステーキはランチで4,600円と値が張るが、肉のランクからいって関西や関東の高級店に比べると格安だとか。

付け合わせの野菜や米も、新鮮な佐賀県産を使っているという。

肝心の肉を見てみると、色はつややかでサシは細か。

これがうわさの「つやさし」だ。

テーブル上の鉄板で焼いてもらうと、脂がジュワーッととろけて甘い香りが漂う。

いただいてみると脂の甘みが広がって、味わいは濃厚。

これが佐賀牛なのかと感動すらする。

せいろ蒸しはキャベツやしいたけ、水菜などの野菜をせいろで蒸し、その上に佐賀牛を広げるもので、肉の色が少し変わる程度にサッと蒸す。

ひと口いただくと、肉がやわらかいので野菜と一体になって口の中でとろける感じ。

オーダーはしたものの、肉の量が少ないかなと少し後悔したが、濃厚な肉の味におなかも心も満ち足りてしまった。

ところで店には最近、香港からの団体客が増えているという。

理由を聞くと、平成19年から香港に輸出されていて、佐賀牛のおいしさを知った人たちが本場の味を求めて来るそうだ。

平成20年からはアメリカにも輸出が始まっており、世界的なブランドに育ちつつあるという。

佐賀牛はいつの間にか世界に羽ばたいているのであった。

これは食べに行かねば!●Information焼き肉のん住所:佐賀市神園2-10-16交通:JR佐賀駅より徒歩18分営業時間:17:30〜23:00(LO 22:30)定休日:無休