一撃を浴びせ電話を切った

 紳助から直接対決を挑まれた石橋は、さすがに予期していなかった展開だったからか、しばらくは応戦もしなかったという。

「相手の怒声に対して、『いえ』とか『そんなことないです』などと応対して、適当にやり過ごそうとしていたそうです」(前出・芸人)

 それでも紳助はヒートアップ。一方の石橋は、途中で白けた表情に変わったという。

「石橋さんは、一方的にわめかれることに辟易して、ケータイをスピーカーモードにすると、紳助さんの声をさらすように、周囲の芸人たちに聞かせたそうです」(前出・芸人)

 芸人たちがケータイを取り囲み、ひととおり紳助の主張を聞いたというのだ。

 しばらくすると、紳助が一息つく瞬間があった。

 すると石橋はケータイの送話口に口を当て、こう一撃を浴びせたというのである。

「芸能界引退したヤツが何言ってんだ。バ〜カ!」

 そして、すぐさま電話をブチッと切ったという。

 お笑い界の「東西最終戦争」の様相を呈していた一戦は、こうして意外な結末を迎えた。

 先の石橋発言を聞くかぎり、もし紳助が石橋の鼻を明かしたければ、再び同じ土俵に上がってくるしかないようだ。すなわち、芸能界復帰である。

 紳助の復帰話は浮かんでは消えるという状況を続けてきたが、本誌7月26日号で伝えた「まず関西ローカル番組から復帰する」というのが最新の情報だ。

 前出・芸能記者が言う。

「結局、話が進んでも最終的にスポンサーが了承しなければ実現はしません。紳助自体は『古株芸人がこぞって土下座するなら考えるわ』と口にしたそうですが、クリアすべき問題は別にあるんです」

 しかも、紳助自体が復帰にあまり乗り気ではないとの情報もある。

「今は忙しかった時代から解放され、奥さんと2人で過ごす毎日を満喫している。あれだけ稼いだのですから、金に困っているということもない。逆に困っているのは吉本なんですよ。紳助引退に続いて、次長課長・河本やキングコング・梶原の生活保護不正受給問題があり、スポンサー離れが起きている。所属タレントたちを同じ時間帯の裏番組同士に出演させるような、業界的にはご法度とされるブッキングが増えているほど焦っています」(前出・芸能記者)

 年初に大崎社長が「いつの日か吉本興業に戻ってきてもらえるものだと信じています」と語ったように、紳助復帰はもはや吉本の悲願となっているようだ。

 はたして、石橋にナメられた紳助の逆襲はあるのだろうか。