潤沢に積み上がる新興国の外貨準備高

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近年、各国の外貨準備高は拡大傾向にあり、中でも新興国の伸びが目立っています。

外貨準備高とは、国の通貨当局(中央銀行や中央政府など)が対外的な支払いに充てることを主目的として保有している外貨資産を指します。

輸入代金の決済や対外債務の支払い目的のほか、急激な為替相場の変動を抑制する(為替介入)際にも使用されています。

過去において、新興国の多くは、経常収支に赤字を抱え、資金を海外に依存する状況にありました。

そのため、例えば危機時などに、海外から流入していた投資マネーが引き揚げられ、自国通貨に下落圧力がかかっても、為替介入によって自国通貨の価値を防衛することができませんでした。

こうした過去の経験から、新興国では、財政健全化を推し進め、経常収支を改善し、危機に対する備えという意味で外貨準備高を積み上げる動きが拡がりました。

現在では、新興国の外貨準備高は、先進国の約3.4兆米ドルをはるかに上回る約7.0兆米ドルにまで積み上がっています(2012年3月末時点)。

なお、外貨準備高は貿易黒字の拡大などから増える傾向にありますが、危機時における自国通貨の安定のため為替介入が行なえるかどうか、あるいは対外債務が返済可能なのかどうかなど、各国の政策対応余地を見る上で非常に注目度が高い指標です。

また、外貨準備高は、健全な財政などとともに、その国の信用力を示す指標となっていることなどもあり、新興国の外貨準備高の増加傾向が、対外的な信用力を高め、それに伴なう海外からの資金流入などによる通貨の押し上げ効果が期待されます。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

)(2012年8月10日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

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