東日本大震災以来、日本では次の巨大地震の被害想定ばかり取り上げられている。しかし、諸外国では「もっと恐ろしい太陽の大異変が地球を壊滅させる」との不安が渦巻いている。その原因とされるのが“スーパーフレア”だ。
 「太陽表面で起きる巨大な爆発現象が太陽フレアで、通信障害の原因となるなど地球にも大きな被害をもたらします。この太陽フレアの何千倍という大規模なエネルギーを放出する爆発を『スーパーフレア』と呼んでいます。これまでは、恒星近くにガス惑星がなければスーパーフレアは起きないというのが定説でしたが、先ごろ、京都大学の研究グループが約8万3000個の太陽に似た星を分析した結果、近くにガス惑星が存在していなくてもスーパーフレアが発生していることを確認しました。つまり、太陽でもスーパーフレアが起こる可能性が出てきたのです」(科学専門誌記者)

 太陽の表面では、中規模の爆発が度々起きている。爆発が起こると放射線やプラズマが大量放出され、地球の電離層や磁場に甚大な影響を与える。1989年には、中規模の太陽フレアで、カナダのケベック州に住む約600万人が9時間の大停電にさらされている。
 スーパーフレアはこの1000倍規模と算出されることから、ざっと60億人、つまり全地球に壊滅的な被害を与えると想定される。一体どんなパニックが襲ってくるというのか。
 「飛行機のナビゲーションシステムやGPSが乱れて交通網は大混乱するでしょう。電車が止まる、病院の機能がマヒするなどのほか、金融機関の決済機能が止まり、世界中の原発が制御不能に陥る。数時間で年間平均被曝量の1000倍の放射線が降り注ぎ、オゾン層も破壊され、皮膚がんの原因となる有害な紫外線も降り注ぎます。地球軌道を回っている3000個の人工衛星がすべて頭上に落下することもあり得ます。スーパーフレアは今年中に起こると、警告を発する米国研究者もいます」(同)

 地球規模で直面するこの危機に、果たして対処法はあるのだろうか。