糖尿病専門医が教える。太りにくい「夜遅ごはん」とは?




「21時以降に食べると太る」とは、いまや一般常識のように言われていますが、それでも、残業後の晩ごはん、飲み会の二次会など、夜遅い時間の食事を避けられない日が続きます。



そこで、糖尿病専門医で、日々患者さんに食事の指導を行う福田正博(ふくだ・まさひろ)先生に「脂肪の蓄積を防ぐ夜遅ごはん」についてお話を伺いました。



■夜は朝より脂肪燃焼率が10%以上も低くなる



夜遅い時間の食事が太りやすい理由について、福田先生はこう説明します。

「食事をした後には、脂肪細胞でエネルギーの燃焼が起こりますが、それは、1日のなかで朝が高く、夜は低くなります。数字で言えば、10%以上変動します。



朝、昼、晩に、同じものを同じ量だけ食べても、夜遅い時間になるほど夜は燃焼しにくいため、体に脂肪がつきやすくなります」



「寝る前2時間は食事をしないこと」とよく言われることについては、

「寝る直前に食事をすると、食べたカロリーの多くが燃焼されることなく、脂肪として体内に蓄積されてしまうからです。



食べたものが消化吸収されて代謝されるのにかかる時間は食事内容によりますが、おおむね3時間、これが「食後」です。

この食後の時間は起きておかないと胃腸にも負担がかかりますし、食べたものが脂肪として蓄積しやすくなります」(福田先生)



■夕方と「夜遅時間」の2回に分けて食べる



ではここで福田先生に、夜遅ごはんの食べ方、お勧めメニューについて教えていただきましょう。



・食事を夕方と夜遅の2回に分ける(「分食」と呼ぶ)。

残業がある日などは、おなかが減る前の夕方におにぎり1個を食べておく。その上で、帰宅後の夜遅ごはんでは、おにぎり1個分のカロリー(約200キロカロリー)を差し引いて食べる。たいだい、白いごはん1杯分程度。



・20時以降は、スイーツ、フルーツ、甘いジュースは食べない。

糖質、カロリーが高いため、血糖値(血液中の糖分の濃度)が上がって脂肪が蓄積する。どうしても食べたいときは、寒天ゼリーなど、成分表を見て、目安として100キロカロリー以下。さらに糖質、脂質が少なめのものを選ぶ。



フルーツなら、カロリーが低めに抑えられるいちご(5個で約40キロカロリー)、バナナ(1本約80キロカロリー)などにする。甘味の強いメロンや柿などは、血糖値(血液中の糖分の濃度)が上がりやすいので避ける。



・夜遅ごはんの調理法、食べ方。

主菜の2倍の量にあたる野菜料理、きのこ、こんにゃく類を先に食べる。

ごはんは、ぞうすいやリゾットにして、ふやかす。

味が濃いと、翌日にむくみがでて体重がアップするため、薄味に。

ジャガイモ、サツマイモ、とろろ(山芋)などイモ類は糖質(炭水化物)なので、避ける。

肉が食べたいときは、冷しゃぶ3〜4枚にする。

鶏の皮はカロリーが高いので避け、ささみにする。

魚介類はヘルシーだが、消化の点で、白身魚をお勧め。

揚げ物は、脂質が高くて脂肪が蓄積されやすいので避ける。

すしは、砂糖が入っていてカロリーが高いので避ける。

翌日の朝ごはんを食べられるように、平時の夕食より7分目ぐらいの量を意識する。

葉もののカット野菜は好きなだけ食べてOK。



・夜遅ごはんのお勧めメニュー。

温野菜や、野菜のおひたし。

スライスチーズ1枚を乗せたトーストとオニオンスープ。

肉豆腐、おでん、ナムル、かき卵汁、ぞうすい、リゾット、ヨーグルト、豆乳。



福田先生は最後に、「食後にお風呂に入り、エネルギーを消費しましょう。食べてばたっと寝るのが最悪です」とアドバイスします。残業でもないのに毎晩食べていた「夜遅スイーツ」、今日からストップするようにします……。







監修:福田正博氏。大阪府内科医会会長。医学博士。糖尿病専門医。ふくだ内科クリニック(大阪市淀川区)院長。名医として数々のメディアで紹介され、著書に『糖尿病は「腹やせ」で治せ!』(アスキー新書)、『専門医が教える 糖尿病ウォーキング!』(扶桑社新書)、『専門医が教える5つの法則 「腹やせ」が糖尿病に効く!』(マガジンハウス)、最新刊の『専門医が教える 糖尿病食で健康ダイエット』(アスキー新書)は、一般の人対象のヘルシーダイエットの実践法が分かりやすく述べられていて話題になっている。



(海野愛子/ユンブル)