【ホビーコラム】フィギュアっていうとオタクの所有欲を満たすものって思われがちだけど、芸術レベルな作品に触れて感動するのも醍醐味だと思うの

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主にアニメやゲームのキャラクターを立体化した「フィギュア」。現在、見られるカプセルトイや玩具屋やゲームセンターの景品として目にする完成品のフィギュアのクオリティはハンパない。コレクション性も高く、また比較的買い求めやすい価格であることから、ユーザーが増えている。

それ自体は決して悪いことではない。しかし、店やイベントで売れ筋の美少女フィギュアの完成品ばかりが並ぶ様子に、模型ファンとしては、ちょっぴり寂しい思いをしていたりもする。薄着で現実ではありえないプロポーションの美少女のフィギュアを愛でるだけが楽しみ方ではないと思うから。

模型の祭典「ワンダーフェスティバル」でも人気美少女キャラのフィギュアが多数を占めるなか、「ワンダーショウケース」というレーベルでは造形力をメインにすえて商品を販売している。このレーベルはワンフェス主催者である模型メーカー海洋堂により1999年に設立された。ワンフェスに出展しているアーティスト(原型師)から「お! これは!」と思わせる原型師の発掘、そして一定期間その作品の販売をしている。

今回で第24期を迎え、7月29日に行われたワンフェスでも3つの作品;小林和史さんの「ウィーゴ(オリジナル)」、もえのりさんの「フランドール・スカーレット(東方シリーズ)」、akiさんの「桐島美鶴(ペルソナ3)」が展示・発売された。
 
「ウィーゴ」は、ロボットファンなら心躍るようなギミック、「フランドール・スカーレット」はわずか14センチのボディに、これでもかというくらい盛り込まれた精緻なつくり、「桐条美鶴」は、2次元キャラを立体化するときに起こりがちな破綻がほとんどなく、どの角度から見ても絶妙にバランスがとられている。どれも「ほーっ」となるものだ。

ワンダーショウケースから販売されているものは、もともと商品化ありきではなく、原型師が作りたいものを自身の持ちうる限りの技術を用いて作られたものだ。パーツひとつひとつからは、作り手の意気込み、息づかいさえを感じられる。

逆に、その作品の凄みがメーカーを動かし、商品化につながるという好循環も起きているそうだ。今回選出された「フランドール・スカーレット」は完成品モデルとして2013年の発売が予定されている。

フィギュアを一種のアートと見るか、一般の玩具と見るか、それともオタクの玩具と見るか。それは作者の手を離れた時点でユーザーにゆだねられることだ。しかし、キャラクター商売や物欲を満たすだけのものでは寂しすぎる。

単純に「スキルすげぇぇ!!」「この造形やべぇぇ!」「これほんとに人の手で作ったのかよ!」と思わせる作品を手にとり、感動してみる。それも、フィギュアやイベントの醍醐味のひとつだと思うのである。

photo:Rocketnews24.
参考リンク:ワンダーショウケース


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