大胆なヌードと体当たりの演技で全世界を魅了したベアトリス・ダルのデビュー作/[c]Cargo Films / Gaumont All Rights Reserved.

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意志の強そうな眉と鋭い眼差し、官能的な唇と野性的な雰囲気。1986年、フランス映画界に彗星のごとく現れた女優ベアトリス・ダルのデビュー作でもあり、代表作でもある『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』(86)。演技とは思えないゾルグ役のジャン=ユーグ・アングラードの腰つきとダルの大胆なあえぎ声で幕を開ける物語は、うだつの上がらない日々を送っていた作家志望の中年男ゾルグと、彼の前に嵐のように現れた運命の女ベティの激しくも切ない恋を洗練された映像と美しい音楽で描き、本国フランスはもちろん、日本でも流行に敏感な若者を中心に熱狂的なファンを生み出した。

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1992年には一時間あまりの未公開シーンを追加した『インテグラル』、2002年には9つのシーンからぼかしを取り除いた『ノーカット完全版』のDVDがリリースされるなど、常に話題を提供し続けてきた同作だが、製作25周年となる今年、日本では見ることが困難な状態となっている幻のオリジナル版『ベティ・ブルー 愛と激情の日々(デジタルリマスター版)』が、ジャン=ジャック・ベネックス監督自らの監修によるHDデジタルリマスター版として7月28日から全国順次公開されている。

今回のデジタルリマスターで再び注目を集めること必至なのが、ベティを演じたベアトリス・ダルのオールヌードも辞さない体当たりの演技とその美しさ。ノーブラ&エプロン姿で昼の浜辺を歩き回る時に見える横乳、赤いワンピースを身にまとった時に露わになるキメの細かい肌は、男性はもちろん、女性も憧れずにはいられないほどにセクシーなのだ。

ゾルグを叱責に来た家主にアンダーヘアを披露したり、怒りに任せて恋人の家を燃やすなど、激情から常軌を逸した行動に出るベティ。まさに野獣系女子とも呼ぶべき、映画史に残るヒロイン像を完璧に演じきったベアトリス・ダルの輝くばかりの肉体と美貌を、是非この機会に劇場の大きなスクリーンにて堪能してもらいた。【トライワークス】