安全大好きさんの30万円運用!(PART-2)
30万円ほどの余裕資金があれば運用したい。でも、あっさり溶かすのはイヤ…。そんな安全志向の個人向け商品を利回り別に8商品紹介!PART-2では、今プロが買いたい金融商品を教えてもらった。


★PART-2[安全第一]★
30万円あったらプロは何に投資するのか?

引き続き深野さん、横山さん、さらにエコノミストの中原圭介さん、インデックス投資アドバイザーのカン・チュンドさんに、今、買いたい金融商品を聞いた。

【目標利回り5%】3つの切り口から日本株の有望銘柄を厳選して買う

中原さんが選んだのは、日本株の個別銘柄。30万円を、成長株と高配当株、業績回復株に分散するという。

「成長株はトリドール、高配当株ではピーアンドピー、業績回復株はナイスクラップが狙い目だと考えます。それぞれ3分の1ずつを目安に買いたいですね」

銘柄選択の理由とは?

「トリドールは、日本で成功している『丸亀製麺』の海外出店を加速する計画で、第2のユニ・チャームやヤクルト本社になりうる。人材派遣のピーアンドピーは、5%を超える高配当で、配当を10年間受け続けたら、株価と配当がこのままでも53%増える計算です。アパレルのナイスクラップは、業績好調の親会社・パル出身の新社長が就任したことにより、業績が底打ちする可能性が高いですね」

このように、3つの切り口から銘柄を分散することで、安定した資産形成を狙うのが、中原さんの戦略だ。




中原圭介さん
エコノミスト

ファイナンシャル・プランナー/金融・経営のコンサルティング会社のアセットベストパートナーズ所属。金融機関や企業などへの助言・提案を行なう。著書多数。



【目標利回り5%】ハイリスクETFとリスクを抑えた投信に資金を二分

深野さんが投資したいと考えるのは、「日経レバレッジ指数ETF」と、本誌38ページでも推奨している「野村インデックスファンド・新興国債券・為替ヘッジ型」。

「この2つに15万円ずつ投資する。もしくは、インデックスファンドは様子見で、現金で持っていてもいいでしょうね」

日経レバレッジ指数ETFとは、日経平均株価の変動率の2倍の値動きになる指数。上昇も下落も2倍で、ハイリスク・ハイリターンな値動きになるのが特徴だ。深野さんは、「年内の日経平均1万円台回復に賭けて、買ってみたいですね」とのこと。

一方の新興国債券インデックスファンド(為替ヘッジ型)は、深野さんイチ押しだ。


「新興国債券型のインデックスファンドで為替ヘッジ型があるのは、今のところこの商品だけ。新興国債券型ファンドは通常為替リスクが高いですが、この商品はそれがなく、新興国の信用リスクだけ。しかも、組み入れられた新興国債券は現状100%米ドル建てなので、ヘッジコストもあまりかかっていません。積み立てで投資するにも、うってつけだと思います」

深野康彦さん
ファイナンシャル・プランナー

ファイナンシャルリサーチ代表/クレジット会社などを経て現職。独立系FPの草分け的存在として、メディアやセミナーなどで引っ張りだこ。幅広い金融商品に精通する。



【目標利回り2〜3%】世界経済の動きに対応する2つの商品を組み合わせ

インデックス投資を推奨するカン・チュンドさんが自分で投資したい商品も、やはりインデックス関連。

「半分を新興国株式の海外ETFである『VWO』、残りを『SMTグローバル債券インデックス・オープン』に投資します。前者は新興国ETFの中ではメジャーなもので、中国や韓国、ブラジルなどの幅広い新興国が投資対象。今後の世界経済の成長は、やはり新興国が担っていくわけですから、新興国への投資は不可欠です。といっても、1つの国に偏るとリスクが高まるので、投資対象が幅広いこの商品を選びました」

新興国株式ETFが "攻め" なら、グローバル債券インデックス・オープンは "守り"「こちらは、先進国債券が主な投資対象ですが、定期的に組み入れ銘柄の見直しをしており、すでにギリシャやポルトガルは入っていません。一方で、現在勢いのあるメキシコやポーランド、マレーシアといった新興国の一部も対象になっているのが特長です」

この2つの銘柄を持って放っておくだけで「世界経済の変化についていける」というのが最大のメリットであり、カンさんの推奨理由だ。

カン・チュンドさん
インデックス投資アドバイザー

ファイナンシャル・プランナー、晋陽FPオフィス代表。日本で唯一のインデックス投資アドバイザーとして、その重要性を説く。



【目標利回り2〜3%】インデックス
ファンドで細かく幅広く分散投資!

横山さんが推奨するのは、たとえ30 万円であっても、複数銘柄に細かく分散する投資法。横山さんのオススメのポートフォリオが下の表だ。ご自身もほとんど同じ割合で買っているという。

「金融商品をざっくり分けると日本株、日本債券、外国株、外国債券、その他となりますが、資産全体の値下がりリスクを下げるためにも、私はそのすべてに少しずつ投資するのがベストだと思います。取れるリスクレベルによって割合は調節すればいいですが、ミドルリスク・ミドルリターンを狙うなら、私のポートフォリオと同じように外国株を増やし、なかでも新興国株ファンドのウエートを高くするといいでしょう」

投資対象はすべてインデックスファンドにするというのが横山さん流のスタイル。

「私自身、『SMTインデックスシリーズ』か『eMAXISインデックスシリーズ』のインデックスファンドを買っていますが、どちらも比較的低コスト。これらのインデックスファンドなら、どれを選んでも大丈夫です。初心者でも選びやすく、多忙な人は少々ほったらかしにしても大して問題ないはずです」

30万円分を一括で買ってもいいが、本来はよりリスクを低減できる積み立てがオススメだという。

「積み立て分がまとまったら、維持コストの安いETFに乗り換えるのも手ですね」




横山光昭さん
家計再生コンサルタント

マイエフピー代表/ファイナンシャル・プランナーの知識を生かし、個人の家計を再生する実践的アドバイスを行なう。保険や自己破産などの分野にも詳しい。



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この記事は「WEBネットマネー2012年8月号」に掲載されたものです。