業務開始は朝6時。朝型なオーストラリアの人々

海外駐在員ライフ Vol.157

From Australia

朝型のオーストラリアでは朝6時から業務開始?


■6時から働くが、残業はしない

はじめまして。フィッフィです。オーストラリアのブリズベンで、日系企業100パーセント出資の事業会社に勤めています。

勤務先には、日本人駐在員以外に数名のローカルスタッフがいます。ローカルスタッフは、いずれもオーストラリア国籍ですが、人種はアジア系・東欧系など、実にさまざま。取引相手はオーストラリア人が中心ですが、日本企業とのやりとりもあります。

業務で使う言語は、ほとんどが英語ですが、同僚や日本の金融機関との業務では日本語も。なお、こちらの英語は「オージーイングリッシュ」なので、発音が違ったり、省略が多かったりと、親しみのある一般的なアメリカ英語とはかなり異なります。

オーストラリアのビジネススタイルで特筆すべきなのは、「朝型」の人が非常に多いこと。企業の就業時間は、だいたい8時〜8時半から17時くらいまでなのですが、皆さん、朝の6時や7時くらいから平気な顔で仕事を始めています。当社の就業時間は原則的に9時から17時半までなのですが、ローカルスタッフそれぞれが、出社時間と退社時間を契約で定めており、やはり出社は早め。帰りも、早い人で16時、遅くとも17時半には退社します。当然、残業はしません。

特に、金曜日の午後は、すでに気分が土日モードになってしまうのか、パブに繰り出して一杯やっている人も多いですね。もちろん、きちんと仕事をしている人もいるのですが、やはり週末気分で機嫌が良いことが多いので、頼みにくいことを依頼するときは、わざと金曜日の午後を狙って電話をかけたりします。また、私たちの会社も、金曜日の15時くらいから、「懇親会」と称して会議室で軽く飲むことがあります。

繁忙期をあまり気にせずに長期休暇を取るのも、こちらの人たちの特徴かもしれません。多くのオーストラリア企業の決算期は6〜7月なので、6〜8月が繁忙期となりますが、その時期でも2週間〜1カ月の休みを取っている人がいます。当社は12月決算なので、12〜2月が忙しいのですが、やはり同様。そうは言っても、なるべく繁忙期を避けたり、あるいは休みにしても、周到な準備をするなど、いろいろ方法を考えているようですが…。また、特に小さい子どもがいるスタッフは、子どもの学校が休みの時期に休暇を取る傾向がありますね。普段あまり休みを取れない人は、クリスマス休暇として12月に3週間程度休む人も多いようです。

休暇中のローカルスタッフの担当業務は、誰かが引き継がないと完全に業務がストップしてしまうもの、急を要すものを除いては、そのままにしてしまいます。引き継ぎが必要な業務があれば、私を含めた別の社員が引き継ぐ形で対応。取引先も、「○○はただいま休暇中です」と言えば、「そうですか」と納得してくれます。


■転職でステップアップ

服装がラフなことも、目を引きます。こちらでは、スーツにネクタイをしているのは、弁護士か会計士、もしくは銀行員のみ。ほかのホワイトカラーは日本の「クールビズ」程度にカジュアルダウンしています。

仕事の進め方も日本とは違います。総じて、オーストラリアの人々は、明るくおおらかですが、その分、あくせくと働くことをよしとしない傾向があります。そのため、仕事のスピードは遅めで、仕事を期限までに仕上げようという納期意識も希薄です。しかし、私たちはあくまでも、オーストラリアにお邪魔している立場。「郷に入っては郷に従え」で、日本のやり方・考え方をこちらの人たちに押し付けないように心がけています。例えば、本社から依頼された業務については、若干サバを読んだ早めのデッドラインを設定して部下に伝え、万が一、遅れた場合に備えています。

ほかの欧米諸国とも似ているかもしれませんが、オーストラリアの人々は、とても気軽に転職します。以前よりも転職が珍しくなくなったものの、日本では、やはり一つの企業でジョブ・ローテーションを通じて経験を積み、仕事の幅を広げていくのが一般的かと思いますが、こちらでは、転職を通じて経験を積み、知識を蓄えてステップアップしている印象です。

そのため、取引先の担当者に突然、「そうだ、僕、今日で辞めるから」と言われることも珍しくありません。果たして短時間に十分な引き継ぎができるのか、心配になってしまいますが、必要に応じて周囲が前任者のやり方をさりげなくレクチャーするなどしているようです。

次回は、オーストラリアの人々についてお話しします。