マネーのトリビア (25) 「発泡酒」「第3のビール」が「ビール」より安い理由って?

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冷たいビールのおいしい季節になりました。

といっても最近、家飲みするときはビールより安い発泡酒や第3のビールという人も多いのではないでしょうか。

ところで、ビール、発泡酒、第3のビールって、何が違うか知っていますか? もちろん味も違いますが、大きいのは”税金”です。

飲んでいるときはあまり意識しませんが、お酒には税金がかかっています。

税率は”酒税法”という法律によって、お酒の種類ごとに「1キロリットルあたりいくら」という形で細かく決められています。

現在、ビールのような”発泡性酒類”の基本税率は、1キロリットル当たり22万円。

ということは、1リットル当たり220円で、350cc缶1本だと77円が税金ということになります。

発泡性酒類でも、麦芽比率が50%未満だと1リットル当たり178.125円、比率が25%未満だと134.25円と、税率が下がります。

そこに着目して、麦芽比率を抑えて作ったのが”発泡酒”です。

350cc缶1本当たりの税金は約62円あるいは約47円なので、製造コストがビールと同程度なら、ビールより価格を安くできるわけです。

ただ、麦芽比率が下がれば当然、味もビールとは違ってきます。

そこで各ビールメーカーは、麦芽に代わる副原料を探したり、新しい製造方法を開発したりして、ビールと変わらない味、あるいはビールとは別のおいしさを提供してきました。

酒税法の発泡性酒類のカテゴリーには、麦芽を主原料としない”その他の発泡性酒類”という区分があります。

これだと、350cc当たりの税金は28円とさらに低くなります。

そこで、メーカーが材料をさまざまに工夫して、麦芽を使わずに作ったのが”第3のビール”です。

(※割安な第3のビールが登場したことで発泡酒の売上げが下がり、発泡酒の製造・販売をやめるビールメーカーも出ています)。

実際には、発泡酒が最初に登場した1994年から現在まで、酒税法で定める麦芽比率の基準や税率は変更されているので、話はもう少し複雑ではあるのですが、ビール、発泡酒、第3のビールの違いは原材料の違いであり、それは税率の違いでもある、ということになるわけです。

ちなみに、他のお酒の税率を1リットル当たりで見てみると、日本酒(清酒)は120円、ワインは80円、焼酎(アルコール分21度未満)は200円、、ウイスキー・ブランデー(アルコール分37度未満)は370円。

ただし、焼酎やウイスキー・ブランデーはアルコール度数が1度上がるごとに10円ずつ税率が上がっていきます。

ただ、これはあくまでも現在のもの。

酒税法の酒類の区分や税率が今後、変更されることも考えられます。

もしかすると、それによってまた別のタイプのお酒が出てくるかもしれません。

なんて、税金のことを考えて飲んだのではお酒がおいしくありませんよね。

好きなお酒をほどほどに、楽しんで飲むのが一番です。