オラオラオラオラオラァなジョジョの名ゼリフ集『ジョジョの奇妙な名言集』

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 7月5日、六本木ヒルズで「荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展」の記者発表会が行われた。連載25周年を記念したこの原画展は、7月末に仙台、10月に東京で開催され、総数100点以上の原画が展示される予定だ。合わせて、テレビアニメ化と新作ゲームの発売も発表されるなど、連載開始から25年を経てなお高い人気を誇る『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ。今から開催を待ちきれないファンも数多くいるのではないだろうか。

 そのジョジョシリーズの名言をズキュウウゥンと集めたのが『ジョジョの奇妙な名言集 Part1-3』(集英社)。「ジョジョの奇妙な冒険」第1部から第3部までの名言・名場面を一挙収録した本だ。

「さすがディオ! おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる! あこがれるゥ!」(1巻・ディオの取り巻きたち)

「ふるえるぞハート! 燃え尽きるほどヒート! 刻むぞ血液のビート!」(4巻・はじめての波紋疾走を繰り出すジョナサン)

 など、すっかり定番となった決めゼリフ132篇が掲載されている。もちろん、承太郎の「オラオラ〜〜」やディオの「おれは人間をやめるぞ! ジョジョ――ッ!!」も漏れなく押さえられていて、ファンの期待を裏切らないチョイスだといえる。読み返すと、「スピードワゴンはクールに去るぜ」(2巻・ジョナサンの病室から去るスピードワゴン)など、脇役にもキラリと光るセリフがあって、一人ひとりのキャラにあらためて愛着が湧いてくる。巻末には評論家・中条省平氏の13Pに及ぶ解説も掲載されており、こちらも読みごたえのある内容となっている。

 ジョジョの魅力とはなんなのか。中条氏によると、ジョジョの物語とは“人間の空間的・時間的限界の超越をめぐる多面的な遍歴譚”であるという。人間を超越した肉体を持つ柱の男(空間的超越)や、時間をも止めるディオ(時間的超越)ら強敵に対し、勇気や知恵、怒りといった人間的要素で打ち勝ってゆく。また、定められた運命を自らの力で変えるという描写もシリーズを通して散見される。

「人間讃歌は「勇気」の讃歌ッ!! 人間のすばらしさは勇気のすばらしさ!!」(3巻・屍生人を一掃するウィル・A・ツェペリ)

 特殊な絵柄や奇抜なセリフばかりでなく、徹底した生の肯定=人間讃歌というブレないテーマが根底にあることが、25年もの間、支持され続けている最大の理由なのだろう。原画展、アニメ化、ゲーム化、そして連載中の「ジョジョリオン」がオラオラオラオラオラオラ〜〜と打ち出される今夏秋。この『ジョジョの奇妙な名言集』で旧作をおさらいしておけば、新しいジョジョワールドに、より深く浸ることができるだろう。
(文=平野遼)