宇宙飛行士の星出彰彦氏が7月15日、ソユーズ宇宙船に乗って2度目の宇宙へ出発しました。星出氏は約4カ月、国際宇宙ステーションに滞在し、超小型衛星の放出や科学実験など、宇宙開発の将来へ向けた活動を行います。

 そんな星出氏をアピールしようと出版されたのが、『もしドラ』の著者・岩崎夏海氏と星出氏の共著『宇宙って面白いの?』。実はこの二人、元々中学・高校時代の同級生でした。卒業後ほとんど交流はなかったようですが、同級生の提案により、本書の執筆が決まりました。

 とはいえ、岩崎氏は「宇宙に興味ないよ」という姿勢。宇宙船から見える景色がTVで生中継されていても、「こんなどうでもいい映像見るくらいなら作り物の映像を見ていたほうがよっぽどまし」と言い切る始末。そこで、本のタイトルにもある"宇宙の面白さ"を解明する内容に決まったそうです。

 そこで、その"宇宙の魅力"を巡って岩崎氏が、星出氏やJAXA( 宇宙航空研究開発機構)の職員と対談を決行。「『宇宙は実は面白くなかった』というJAXAの弱点を白日の下に晒してやろう」と意気込む岩崎氏ですが、徐々に彼らの「宇宙に対する思い」に感化されていき、宇宙の面白さに気付いていきます。トゲトゲしかった質問の仕方も、少しずつ彼らに共感しながら質問するようになり、岩崎氏が宇宙に興味を持っていく過程が伝わってきます。最終的には岩崎氏自身が次のように語ります。

 「『面白い人が本気で面白いと思ってることだから、宇宙はきっと面白いんだろうな』というのが、ぼくの答えです。ただ、具体的にどう面白いのかまでは、はっきりわかっていません。」

 本書には、秒速13kmで飛ぶ宇宙ゴミを避ける筑波のコントロール・ルームの裏話や、ここまで人にプレッシャーをかけていいのかと思うほどの過酷な訓練、苦労話など、宇宙や宇宙開発に関する驚きのエピソードがたくさん詰まっています。

 岩崎氏が宇宙に関わる人を通して宇宙に興味をもったように、また星出氏やJAXA関係者の多くが『銀河鉄道999』を見て宇宙に憧れたように、宇宙への入り口はさまざま。本書を手にとり、宇宙の面白さを感じてみてはいかがでしょうか。




『宇宙って面白いの?』
 著者:岩崎 夏海,星出 彰彦
 出版社:講談社
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