甲斐国の銭湯は温泉天国。 山梨県甲府市

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甲府市の天然温泉を供する温泉銭湯、今回も前回に引き続き甲府の街を歩いて銭湯を巡って来ました。
今回は甲府市を東西に抜く中央線の南側をまわります。
前回も書きましたが甲府盆地は温泉が多く湧出していて、その温浴施設も銭湯をはじめとして、民営、公営の日帰り温泉施設、健康センターにビジネスホテルなどにも天然温泉付きが多く存在しています。
しかし、すぐ隣の長野県が温泉天国な地であるからか、何故か甲州地方は温泉湧出地としては少しばかり影が薄いような気がします。

そんな地域環境からか、どちらかというとマニア向け的な温泉施設も多いのが事実。
観光客をターゲットにした華美な温泉施設には無い良い雰囲気をあじわえます。

1 草津温泉


甲府の相生町からの国道52号線(美術館通り)を進み、荒川橋で川を渡ると国道から左に分岐してゆく道路があります。
これはかつて走っていた山梨交通電車線の軌道跡が道路となった物なのですが、こちらに入ってすぐのところにあるのが草津温泉です。
因みにこの道路は現在でも廃軌道と呼ばれ、同湯前のバス停「荒川橋」にも廃軌道の記載がされています。

それにしても草津温泉、スゴいネーミングである。
何と言っても温泉の東の横綱に番付されている有名温泉地と同じ名前なのである。
湯の良さの自身の表れなのであろうか?

同湯は近年建て直されライトグリーンに塗られた新しい建物。
通りから斜めに向けられた入口の前には地下水の湧出井戸があり、いつも水が湧き出でています。
同湯の女将によるととても良い水であり、自分でノズルを持ち上げて自由に汲んで持ち帰ってもいいとのことでした。
入口を入るとフロントで料金を支払い下足箱のカギと引き換えにロッカーキーを受け取ります。
ちょっと細長い通路を入るとすぐに脱衣場。
あまり広くはありませんが新しくて使いやすい。
ささっと仕度をして浴室へ。

浴室は真ん中に楕円形の主浴槽があり、それを挟んで左右にカラン列が並びます。
奥側に熱湯の浴槽と地下水浴槽がならんでいます。
そこから右手のドアを出ると露天風呂。
湯は極僅かの褐色(ほとんど透明)で若干のとろみが感じられます。

それにしても午前10時頃の利用だというのにカランガほぼ満員にうまる盛況ぶり。
いったいこの人たちは何をする人たちなのだろうかと、ふと思ってしまいました。
おっと、まぁ自分もその一員なのですけれど。
フロントの女将に少し話を聞くと「ウチは全ての湯が温泉だから」と自信ありげに話しておられました。
また、入口の地下水は本当に良い水だから、立ち寄る際にはぜひ容器を持参して汲んでいくように勧められました。

早朝6時からの営業で駐車場もあり、非常に立ち寄りやすい温泉銭湯であった。

草津温泉
山梨県甲府市上石田1-10-12
営業時間 6:00〜22:00
年中無休(元日のみ休業)
駐車場 有り
源泉 ラドン含有・含芒硝・重曹・食塩泉



2 鏡温泉


場所は国道52号の終点相生歩道橋交叉点の少し西側にある丸の内郵便局の裏手に位置しています。
外観は古い公民館風の温泉浴場といった感じです。
入口の左右ドアの中に暖簾がかかります。
中は番台式、複数の浴槽があり、センターに半島型に伸びた2浴槽と独立した冷泉のうたせ湯になっています。
湯は極薄い緑褐色という感じです。

鏡温泉
山梨県甲府市相生1-3-10
営業時間10:00〜21:00
定休日 水曜日
泉質 単純温泉(緩和低張性微温泉)
効能 慢性関節リウマチ、慢性筋肉リウマチ、神経痛、神経炎



3 都温泉


都温泉は甲府駅を南側に出て、左手の繁華街の奥、商店街の外れといった感じのところに建っています。
表通りからちょっと奥まっていて、新しめの建物の温泉銭湯です。
駐車場も広めなので立ち寄りやすいです。

都温泉
山梨県甲府市中央5-7-19
営業時間14:00〜22:00
定休日 土曜日
駐車場 有り



4 新遊亀温泉


都温泉の前の通りをさらに南にすすみ、甲斐清和高校を過ぎてすぐの小さい水路を越えたら右手斜めに進む路地へ入るとすぐの右手にあります。
入口の数段を上がって中に入ると下足スペース、左手が男湯の入口です。
中に入り番台の女将に料金を支払います。
脱衣場は広めで籐の籠も置いてあり、現役で使用されています。
さて浴室。
奥側からL字型に3つの浴槽が並び、奥の右手が熱い湯、左手がそれより少し温度の低めの湯が湯口から注がれており、そのオーバーフロー分が手前の浴槽に流れ込んで合わさってぬるめの湯になっています。
湯は薄い茶褐色でぬるすべ感があり、その湯がかなりの量で注がれてかけ流されています。
飲泉可能でなんとなく金気臭のある湯でありました。
午後2時開店と同時にたくさんの利用客があり、いつも混んでいるということでした。
建物は古びていますが街中なれど、なんとなく秘湯感があって良い感じです。

新遊亀温泉
山梨県甲府市太田町11-5
営業時間14:00〜22:00 (日曜は7時より)
定休日 月曜日
駐車場 有り



5 ふじ温泉


身延線の南甲府駅の南側、住宅地の道路沿いにある銭湯。
通常の銭湯建築と違って高い煙突が無いのと、建物もめだたないので少し探すのに苦労しました。
中は入って正面が受付、左右に男女浴室がある構造になっているようです。
こちらは国道20号・甲府バイパスからもアクセスしやすいので立ち寄り湯としても便が良さそうですね。

因みに最寄駅である身延線の南甲府駅舎は身延線の前身である「富士身延鉄道」が1928年(昭和3年)の駅開業時に建てたコンクリート二階建ての重厚な建築物となっています。
古い建物に興味のある方はこちらも見て行かれると良いかと思います。

ふじ温泉
山梨県甲府市住吉4-13-1
営業時間10:00〜23:00
定休日 月曜日
駐車場 有り



6 湯王温泉


こちらは温泉ホテルの浴場を銭湯として営業している温泉銭湯です。
場所は国道20号・甲府バイパスの小河原町交叉点・精進湖立体を市内方向、北へ進むと身延線の手前にある温泉ホテルです。
建物が大きいので他の浴場と違ってすぐにわかります。
ホテルのフロントが銭湯の受け付けも兼ねています。
中はホテルの浴室ですから広くて使いやすいです。
初めての温泉立ち寄り湯の方にも向いているかと思います。
湯はやはり薄い茶褐色で金気臭のある温泉です。

湯王温泉
山梨県甲府市住吉5-10-18
営業時間6:00〜22:00
定休日 年中無休
駐車場 有り



7 国母温泉


さて、甲府の温泉銭湯巡りの最終湯になります、国母温泉。
国道20号線甲府バイパスの国母立体を北東に進む。
通りの名は国母通りであるが、まさにその道路沿いにある銭湯。
前は駐車場になっており、入口を入ると靴をしまって受付で料金を支払います。
いかにも地方銭湯然とした佇まいの浴場施設ですが、ここもなかなか良い湯の温泉銭湯なのです。
中は脱衣場、浴室ともに広く、浴槽も3つに分かれており、右奥の湯口から源泉が注がれています。
湯はやはり薄い茶褐色でまとわりつくようなしっとり感があります。
湯温は45度ほどであるといい、飲泉も可能であるとの事。
他に左手の扉より外に出ると露天浴槽もあり、外気温の中で湯につかる事ができます。

地元の人たちの利用者も多く、ローカルな銭湯の雰囲気も味わえる本線銭湯となっています。

国母温泉
山梨県甲府市国母1-3-4
営業時間10:00〜22:00
定休日 水曜日
駐車場 有り
泉質・ナトリウム−塩化物、炭酸水素塩泉


今回は可能な限り多くの甲府の銭湯をご紹介するために、銭湯以外の他のみちくさネタが掲載できませんでした。
しかし甲府は昔からの地方の主要都市としての歴史もあり、見どころも多くあると思います。
私自身も今回の旅でも建物を見てまわったり、甲州地方スタンダードな昔ながらの食堂ラーメン巡りなんていうのも織り交ぜながら銭湯巡礼をしておりました。
街をぶらぶらと散歩しながら、ついでに街中のそれぞれの銭湯を訪れるのもなかなか楽しいのではないでしょうか。