消費税率引き上げに伴う「実質GDP」への影響試算、2016年度はマイナス1.9%

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ニッセイ基礎研究所はこのほど、2013年度から2016年度までの消費税率引き上げによる実質GDPへの影響の試算結果を発表した。

それによると、消費税率引き上げに伴う実質GDPへの影響は、2014年度がマイナス1.4%、2015年度がマイナス1.5%、2016年度がマイナス1.9%となるという。

同研究所は今回、消費税率が2014年4月に5%から8%へ、2015年10月に8%から10%へ引き上げられる可能性が高くなっていることを受け、前回(1997年)3%から5%へと引き上げられた際の例を参考に、2013年度から2016年度までの消費税率引き上げの影響を試算した。

それによると、2013年度には税率引き上げ前の駆け込み需要が発生。

前回の引き上げ前の個人消費と住宅投資を合計した駆け込み需要は4.6兆円、GDP比で1.0%と試算されているが、今回は、個人消費、住宅投資ともに駆け込み需要の規模は前回と同程度として計算。

その結果、2013年度の駆け込み需要は、個人消費が2.5兆円、住宅投資が1.3兆円の合計3.9兆円、GDP比で0.7%となった。

駆け込み需要は年度末にかけて拡大し、税率引き上げ直前の2014年1-3月期には、駆け込み需要による実質GDP成長率の押し上げ幅は、前期比1.5%(前期比年率6.1%)に拡大すると予測している。

2014年度は、2013年度の駆け込み需要と同額の反動減(GDP比でマイナス0.7%)が生じることに加え、消費者物価が2.1%(0.71%×3:消費税を1%引き上げるごとに消費者物価が0.7%上昇すると試算)押し上げられることに伴う実質所得の低下により、実質GDPは0.7%(マイナス0.24%×3)減少すると予想。

これにより、2014年度の実質GDPの低下幅はマイナス1.4%となる見込みだ。

また、反動減と物価上昇による影響を合算した2014年度の実質GDP成長率への影響は、マイナス2.1%と非常に大きい。

「消費税率が予定通り2014年4月に8%に引き上げられた場合には、2014年度はマイナス成長となる可能性が高く、2015年10月の税率再引き上げが困難となる事態も考えられる」(同研究所)。

2015年度は、2014年度の税率引き上げの累積的な下押しに、2015年度の税率引き上げの影響が加わることで、実質GDPはベースラインからマイナス1.5%となると予測している。

2016年度は、2014年度、2015年度の税率引き上げによる累積的な影響などにより、実質GDPは1.9%下がると見られる。

これらをまとめると、消費税率引き上げに伴う実質GDPへの影響は、2013年度がプラス0.7%、2014年度がマイナス1.4%、2015年度がマイナス1.5%、2016年度がマイナス1.9%。

実質GDP成長率への影響は、2013年度がプラス0.7%、2014年度がマイナス2.1%、2015年度がマイナス0.1%、2016年度がマイナス0.4%となる。