ハーレムベースボールウィークを巡る、4つのストーリー
今大会にはそれ以外にも、興味深い話題がいくつかあります。3つ目の話題は、ビジネス的な視点で見た、この大会が持つ価値に関して。組織委員会を率いるフリッツ・マルダー委員長は、球場内にスポンサー向けに設置された、レンタルスペースが全て埋まったことに対して、記者会見の場で喜びを表明しています。周知の通り、欧州ではギリシャの信用不安を端緒とする経済危機が、再び深刻な問題として首をもたげていますが、もちろんオランダもユーロ圏の一員として、その問題と無縁ではいられません。経済的には決して明るい情勢とは言えない中、スポンサーとその関係者用のスペースが全て埋まったことは、小さいながらも1つの明るい話題なのかもしれませんね。
そして、台湾とともに以前の記事で「ロースターメンバーがイマイチわからない」で済ませてしまったプエルトリコに関しては、大リーグでのプレーや指導の経験を持つ選手やコーチが、今回の代表メンバー入りを果たしているそうです。このように、世間一般レベルではあまり目立たないながらも、非常に高いレベルのチームにより争われている今大会。目下、IBAFが公認する世界王者であるオランダにふさわしい、強豪チームを世界中から呼び集めるという、マルダー委員長が掲げた目標は、どうやらきちんと達成されているようですね。
ソース一覧
http://www.mister-baseball.com/dutch-national-team-honors-gregory-halman-badge/
http://www.mister-baseball.com/haarlemse-honkbalweek-interesting-major-league-baseball/
日本生まれイギリス育ちの大学生が、第2の故郷ヨーロッパの野球事情について熱く語ります。ヨーロッパ各国リーグの速報やコラムなどもあり。