7月8日から名古屋場所が愛知県体育館で幕を開けた。今年の春場所では担当部長をつとめた貴乃花親方(元横綱)が精力的に動き、9日間の大入りを記録した。それに負けじとばかり、名古屋場所の担当部長の千賀ノ浦親方(元関脇舛田山)も観客動員にねじり鉢巻きだ。
 「千賀ノ浦親方も、貴乃花親方と同じくこの春に担当部長に任命されたばかりで、気合いは人一倍。北の湖理事長も大いに期待しています」(相撲担当記者)

 この千賀ノ浦親方が打ち出したファン動員策第1弾が、「序盤の5日目までに横綱大関との対戦を組む」という画期的な取組の実現だ。
 これまで千秋楽には判を押したように横綱白鵬と東の正大関が対戦するなど、幕内の取組は完全にマニュアル化していた。それを見直そうというのだ。
 「大関が6人もいるんだから柔軟に編成すべき。後半、番付中心よりも成績のいい者同士の対戦を増やせば、土俵はもっと盛りあがる」
 と、千賀ノ浦親方は力説する。これには取組編成を司る審判部との密な連携が必要だが、もし序盤に横綱大関戦が実現すれば、昭和57年秋場所の若乃花(2代目)対琴風以来、30年ぶりのことになる。

 第2弾が、十両以上の力士の正面入り口からの場所入りの義務付けだ。
 「会場の愛知県体育館は、正面入り口の反対側に支度部屋や駐車場があり、力士たちは裏口近くにクルマで乗りつけ支度部屋入りするというのが通例。しかし、これではファンとの接触はゼロのため、たとえ遠回りでも正面入り口からの場所入りを決めたのです」(前出・担当記者)

 もっと画期的なファンサービスが、お目当ての力士が勝ったときのザブトン投げの復活。これは6月26日、表敬訪問した河村たかし名古屋市長の提案に応じたもの。もし実現すれば、新名古屋名物になるかも。
 さらにNHKもAKB48の岩佐美咲(17)を幕内力士のインタビュアーに抜擢する。果たしてこれらの策がどう実を結ぶか。