心療内科医に聞く。頭痛ズッキーンの原因と予防とは?




梅雨時になると、頭が重い、ズッキーンと痛むことはありませんか。二日酔いではズキズキ、急に運動をすると酸欠かのようにガンガンと痛むこともあります。これらの症状はなぜ起きるのでしょうか。また、自分でケアする方法はあるのでしょうか。



心身医学・ペインクリニック専門医で心療内科医の野崎京子先生に詳しいお話を伺いました。



■血管の拡張や神経・筋の緊張で痛む



頭痛のさまざまな症状について、野崎先生は、

「多くの人が一時的に痛みを覚え、これが慢性に続く頭痛を『慢性頭痛』と言います。これには、原因別に大きく分けて3種類があります。一般的に、頻度が高い順にお伝えしましょう」と、次のように分類して説明します。



1.緊張型頭痛――筋肉収縮性頭痛



・こめかみ、後頭部など、全体的に頭が重い感覚がします



・頭、首、肩にかけて、筋肉が緊張して血流が悪くなること、また、ストレスによる神経的な緊張が原因だと考えられます。



・肩こり、腰痛、眼精疲労、めまいなどの症状を引き起こす、あるいはこれらが原因で頭痛になる場合があります。長時間のデスクワークなど、同じ姿勢を続けることも原因の一つです。



・首や肩のこりの部分を温める、温泉に漬かる、マッサージをするなどして、血流を促すことが大事です。



・一番多いのはこのタイプで、誰しも経験があるのではないでしょうか。



2.片(へん)頭痛――血管性の頭痛



・頭の片側や、どこかがズキンズキンと脈打つように痛む(拍動性頭痛)。吐き気、下痢などを伴うこともあります。



・脳の血管が急激に拡張し、血管の周囲の神経を刺激するためと考えられます。



・飲酒、睡眠不足、空腹時の血糖(血液中の糖分の濃度)の低下、睡眠不足、睡眠過剰、騒音などの刺激、ストレス、ホルモンの影響などによって起こります。



・痛む部分を冷やし、血管を収縮させることで症状が緩和することがあります。また規則正しい食事、早寝早起きなど、生活習慣を整えることも大事です。



・20歳〜50歳の女性に多い症状です。



3. 群発頭痛――片方の目の奥の激しい痛み



・主に睡眠中に、片方の目の奥に、「キリでえぐられるような」、「金づちでなぐられるような」激しい痛みが走ります。1年から3年に数回、1カ月から3カ月にわたって毎日同じ時間帯に起こることから、群発頭痛と呼ばれます。自然に治ることもありますが、数年後に再発することがあります。



・目の後ろの血管が拡張し、炎症を起こすことが痛みの原因と言われます。飛行機や高い山では起こりやすくなります。



・痛むほうの目が充血し、涙が出る、鼻水が出る、まぶたの下垂などの症状があります。

 

・飲酒、喫煙、気圧の変化などが原因になると考えられます。発症時は飲酒、喫煙は避けましょう。治まると、飲酒の再開は可能です。



・窓を開けるなど換気をよくして、深呼吸をします。



・20歳〜30歳の男性に多い症状です。



野崎先生は頭痛の対策について、アドバイスをします。

「頭痛の原因はまだ未解明の部分がありますが、原因や症状を把握しておくと、自分の頭痛がどれにあたるかは見当がつきやすいでしょう。



また、ストレス、プチうつ、不安や緊張感が強い人は、頭痛も悪化しやすい傾向にあります。2週間以上頻繁に起こる、市販薬を飲んでもどうもすっきりしないなど、少しおかしいな、しつこいな、と思った場合は、痛みを放っておかないで、早めにかかりつけ医に相談しましょう。



さらに、経験したことがないようは激しい頭痛の場合は、脳血管障害などが考えられます。すぐに病院へ行ってください」



それぞれに原因が分かると、対応もしやすくなります。これまでは、頭が痛い、重い、と思っても放置してきましたが、今後はできるだけ、事前に頭痛が起こらないようにケアしていこうと思います。







監修:野崎京子氏。心身医学・ペインクリニック・麻酔科専門医。京都大学医学部卒。国立京都病院、大阪赤十字病院などをへて、現在、心療内科・ペインクリニックの野崎クリニック院長。著書に『心療内科女医が教える 人に言えない不安やストレスと向き合う方法』(マガジンハウス 1365円)がある。

野崎クリニック:大阪府豊中市新千里南町2-6-12 北大阪急行桃山台駅から徒歩7分 TEL: 06-6872-1841 http://www.myclinic.ne.jp/nozaki/pc/





(品川緑/ユンブル)