それは青天のへきれきでもあった。


4月下旬にフランスの大手食品企業・ダノンが、現在持ち株比率20%のヤクルト本社への出資比率を、同28%まで引き上げると報じられた。

ヤクルト株はもちろん人気化し、上値追い。ダノンは出資比率の引き上げに加え、常勤役員の派遣や研究開発での連携も検討しているもようだが、交渉は難航し、ダノンによるTOB(株式公開買い付け)実施も思惑視された。

海外企業による日本企業の買収は、スズキに対するドイツのフォルクスワーゲンの件もある。この2つの共通点は、欧州企業がアジアのマーケットで消費財販売に強い日本企業をターゲットにしたことだ。

インドやインドネシアをはじめ短期的な景気のブレはあるものの、アジアの経済成長は間違いない。そこでの市場開拓では日本のブランド力の取り込みが最も効果的と考えるのは自然の流れだ。

ダノンとヤクルトの報道を受けてメリルリンチ日本証券は、「外国企業による出資は日本株の魅力を高める」というレポートを発表した。同レポートの中で外国企業の新興国に強い日本企業として、ロート、ライオン、フマキラーなどアジアに強みを持つ日本の消費財企業17銘柄をリストアップしている。もちろん、これらの銘柄すべてに海外企業の買収がかかるわけではないが、それぞれの銘柄の資本構成などをにらめば "ひょとしたら?" という掘り出し株に当たるかもしれない。



今月の噴火目前株3連発!

1.アシックス(東1・7936)
7月27日から開催のロンドンオリンピックの関連銘柄として取りざたされそうなタイミング。欧州3カ国で旗艦店を開設するとの報道もあり、海外での成長性にも期待できる内需株に位置づけられる。ミズノなど他のスポーツ関連株と比べた割安感は機関投資家好みのポイント。

2.エイベックスグループHD(東1・7860)
一部ヘッジファンドが買いポジションを維持との噂。「ファンダメンタルズで買える!」を強気の理由としているようで、復興用の建機レンタル需要は「最低でもここから2年は堅い」と。株価は年初から2倍高で、PBR1倍メドの1670円近辺まで到達しても不思議ではない。

3.ミクシィ(東証マザーズ・2121)
交流サイトの人気もピークアウトで、事業モデル崩壊。ヘッジファンドのカラ売りニーズが高いともされるが、水面下では身売り話も浮上。買い手はディー・エヌ・エーかネクソンか? どちらもキャッシュが豊富だから、TOB(株式公開買い付け)なら相当なプレミアムが。



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この記事は「WEBネットマネー2012年8月号」に掲載されたものです。