無題

打撃の不振を打開するために、土曜日夜に行われたアスレチックス戦でマリナーズのエリック・ウエッジ監督は、イチロー・スズキの打順を2番に動かした。そして二塁手のダスティン・アクリーがリードオフに入った。

12年間のメジャーリーグキャリアで、イチローがスターティングラインアップの2番に入るのは初めてのことだが、彼はこれまでに代打で2回、そこに入ったことがある。今シーズンのイチローは、マリナーズの3番打者としてシーズンを迎えたが、約1ヶ月前にウエッジは、彼を慣れ親しんだリードオフに戻した。それからの彼の打率は、僅か.237だ。

アクリーはシーズン序盤の26試合でリードオフを務め、打率.279、出塁率は.359だった。しかし彼は、先月に打順が変わってから不調に陥り、現在の打率は.235で出塁率は.315だ。

「二人ともに良くなるように、そうするんだ」ウエッジは言った。「私たちは、みんなが良くなるようにしていきたい。アクリーは以前にリードオフで成功している。だから彼をそこに戻す。イチローの2番は、彼そして我々にとって新しい挑戦だ。私たちが陥っている現状から抜け出すためになら何でもする」

イチローは土曜日の試合を21打数無安打で迎えた。そしてリードオフでの彼は、31試合で打率.237で出塁率は.255だ。今シーズンの彼の打率.258と出塁率.286は共にキャリア最低だ。

滅多にスランプに陥らないイチローは、ここ5週間で2回のキャリアで最も長い無安打記録を作った。マリナーズでの12年間で、彼が20打席以上で無安打だったのは僅か3回だけで、そのうち2回は6月2日以降に起こっている。

ウエッジはその日本から来たベテラン選手に、劇的な変化は期待していない。しかし新しいことに挑戦することで、悪いことは何もないと見ている。

「イチローは、イチローだよ」ウエッジは言った。「だけど新しい挑戦をして、アクリーが彼の前になって、そう言った状況の変化が、彼の助けになることを望んでいる」

アクリーはここ15試合で打率が僅か.128だ。そしてチームのこの状況を来るオールスター休暇中に再評価した時、ベテラン、そして若手を問わず3Aタコマに送られる可能性があるとウエッジは言った。

「私は、そこでの彼が気に入っていた」ウエッジは言った。「彼は現在、そこにいるだけの価値がある仕事ができていない。だけど型にはまらない考え方をしてみて、そこに彼を戻して少しでも立ち直ってくれればと思っている」

他の変更については?何人かの若手の攻撃力についても、我慢の限界が近いというような事を、ウエッジは土曜日に再び言った。

「肝心な点は、誰もが彼ら自身の仕事をしなくてはならないと言うことだ」彼は言った。「ここにいる誰もが、そうしてチームの勝利に貢献することで、良い給料をもらっているんだ。だけどそれが出来ていない」

ウィルヘルムセンの無失点は継続中

トム・ウィルヘルムセンは、金曜日にアスレチックスに延長11回で負けた試合で、初めてセーブに失敗した。しかしマリナーズの新しいクローザーの無失点記録は終わっておらず、それはチームの歴史に残る長さになっている。

その試合で、エリック・ウエッジ監督は8回ツーアウト、同点のランナーがセカンドにいる場面でウィルヘルムセンを登板させた。そして彼はジェマイル・ウィークスにセンターにタイムリーヒットを打たれて、試合は延長戦に突入した。

失点はオリバー・ペレスに付いた。彼は二塁打を打たれて、先月ブランドン・リーグからクローザーの役目を引き継いでから、8度目の機会にしてウィルヘルムセンがセーブを逃すランナーを出した。

その後ウィルヘルムセンはその回を終わらせて、次の回を無失点に抑えた。彼自身の無失点イニングは21に伸びた。それはシゲトシ・ハセガワ(28 2/3イニング 2003年)、エドウィン・ニュネス(23イニング 1985年)、チャーリー・ファーブッシュ(22 2/3イニング 今シーズン)、そしてJ.J.プッツ(22イニング 2007年)に継いでチーム歴代5位になった。

土曜日の試合を前に、ウィルヘルムセンはレンジャーズのリリーバー、ロビー・ロスと並び、現在アメリカンリーグで続いている無失点イニング記録の2位につけており、エンジェルズのアーネスト・フリエリ(26 1/3イニング)を追っている。

ウィルヘルムセンはまた、アメリカンリーグのリリーバーで奪三振数(52)と投球回数(44 1/3イニング)が2位タイである。

グッティエレスは回復中、モンテーロはお休み

脳震盪で故障者リストに入っているマリナーズのセンター、フランクリン・グッティエレスは、土曜日までにかなり回復した。しかしチームに戻ってくるには、あと1週間以上かかるだろうとエリック・ウエッジ監督は言った。

グッティエレスは6月29日にボストンのフランクリン・モラレスの牽制球を頭に受け、彼自身二度目になる脳震盪による7日間の故障者リストに入った。彼は7月13日のオールスター休暇明けの最初に試合に復帰が可能だが、ウエッジはトレーナーのリック・グリフィンとの話し合いを元に、それは難しいだろうと示唆した。

「今日は彼にとって、とても良い日だった」ウエッジは言った。「リックと話したら、今日の彼は今までよりも感じが良かった様だ。でもオールスター休暇のあとも暫くかかるだろう。彼はたぶん(マイナーリーグでのリハビリ出場で)数試合プレーしなければならなくなるから」

「彼はまだ、何もしていない。だから私たちはまず彼を完全に戻して、それから彼には野球を始めてもらう」

一方でマリナーズのキャッチャー、ヘスス・モンテーロは、水曜日の試合でマスクにファウルボールを受けてから、土曜日の試合休み、2日連続の欠場となった。

モンテーロは、その時以来初めてのバッティング練習を土曜日に行い、日曜日に最診断を受ける予定だ。ウエッジはオールスター前の最後の試合になる日曜日も彼は、キャッチャーとしては出場しないが、もし彼が大丈夫なら、DHでの出場の可能性はあると言った。

短信
・ウェーバーにかかっていたキャッチャーのアダム・ムーアは、土曜日にロイヤルズがクレームした。28才のムーアは、2009年から11年の間に68試合マリナーズで出場したが、昨シーズンの2試合目に膝を怪我してから、残り理のほとんどを欠場した。

・キャスパー・ウェルズが、金曜日の試合の1回にシングルヒットを打ち、マリナーズの初回のノーヒット記録を29試合で終わらせた。それは今シーズンのメジャーで最長だった。

・土曜日の試合の前まで、マリナーズのチーム打率は.230で、それはオールスター前の打率としてはチーム史上2番めの低さだ。昨年のオールスター後のチーム打率は.225だった。

参考記事:Ichiro moves to second in batting order By Greg Johns / MLB.com | 07/07/12 9:51 PM ET
http://seattle.mariners.mlb.com/news/article.jsp?ymd=20120707&content_id=34674220&notebook_id=34674554&vkey=notebook_sea&c_id=sea