『日本人の知らない日本語 なるほど〜×爆笑!の日本語“再発見”コミックエッセイ 』海野凪子(メディアファクトリー )

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 「“袖ビーム”ってなに?」「“冷める”と“冷える”の違いはなに?」「年齢を書くときは“才”と“歳”どっち?」
日々、外国人留学生から繰り出される数々の疑問・珍問にバッシバッシと答える日本語学校の日本語教師・なぎこ先生の日常を描いたコミックエッセイ『日本人の知らない日本語』。2010年に仲里依紗主演でドラマが放送され、現在累計190万部を突破したこの作品が電子書籍化されている。

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 留学生たちの大真面目でトンチンカンな珍問に笑いながら、言葉のルーツなどさりげなく蘊蓄も楽しめる。コミックなので基本的にテンポよく読めるものなのだが、電子書籍版でさらにサクサク感が加わり、ちょっとした息抜きにぴったりなお手軽さ。

 それにしても、こうして外国人という第3者の目を通してみると、普段何気なく使っている日本語の世界の広さや豊かさをあらためて知る思いだ。まさにタイトル通り「日本人の知らない日本語」がありすぎる。言葉は文化と言われるが、「しゃもじ」とか「おなら」とか、ありふれた言葉の中にも歴史の片鱗が見え隠れするのはとてもおもしろいし、せっかくだから知っておきたいかも。なんたって日本人だし。

 ちなみに本書には「任侠映画」で日本語を覚えたフランス人マダムが登場するが、知人のアメリカ人には「アニメ」で日本語を覚えたというバリバリのオタク女子がいて、言葉だけでなくオタク文化も旺盛に吸収し、にちゃんねる的なネットスラングまで見事に使いこなしてしまう。つくづくアキバ系文化の強さを思い知らされるが、こういうことって案外、多くの日本人には見えていない現実だったりもする。外からの目で「日本」を捉え直すことは、とても大事な視点かもしれない。

(ダ・ヴィンチ電子ナビ「エディターレビュー」より)