サウスポー×サウスポー対決となるデミアン・マイアとキム・ドンヒョンの対戦。マイアが組みつくには、右手の前がドンヒョンの後足になるため、長いリーチを掻い潜るためにも打撃の向上が不可欠だ (C) GONGKAKUTOGI

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7日(土・現地時間)に行われるUFC148「Silva vs Sonnen II」で、キム・ドンヒョンがようやく2012年、最初の試合を行う。対戦相手はウェルター級転向初戦となるデミアン・マイアだ。

UFCにおいて6勝1敗1無効試合という立派な成績を収めているドンヒョン。リーチのあるジャブ&左ストレートと柔道技を駆使した腰の強さ、UFCで戦うアジア人としては岡見勇信に次ぐ実績と実力を誇るファイターといっていいだろう。

一方のマイアはコパドムンド&ADCC世界王者という肩書きに相応しく、UFCでも5連続一本勝ちなど柔術家として極め切るイメージが強かった。最近は対戦相手のレベルも上がり、マイアに対する研究が進んだことで、判定決着が続いているが、見方を変えればグラップリング色の強いファイターからの脱却を図っている最中ともいえる。

ドンヒョンとすれば、いつものように相手の攻撃を潰す=マイアのテイクダウン&引き込みを警戒しつつ、グラウンドゲームになることを避けて、スタンドの打撃で削り勝つというのが、最もリスクが少ない戦い方となる。とはいっても、今のマイアであればグラウンドゲームを警戒するドンヒョンに対して、まだまだ荒くて強振系ではあるものの、アグレッシブにパンチで前に出ていくという選択肢もある。

またミドル級時代と比べてフィジカル的に優位に立てるウェルター級では、やや強引にでもドンヒョンを押し切れるという考えがあってもおかしくない。

基本的に待ちの姿勢から試合を作っていくドンヒョンが、今までになかったスクランブルなアプローチを仕掛けてくるであろうマイアの攻撃をどれだけ遮断できるか。その主導権争いが勝敗の行方を決めるだろう。

この他の試合では、カン・リーのUFC2戦目も注目だ。対戦相手のパトリック・コーテはアンデウソン・シウバの持つベルトに挑戦経験がある。変幻自在の蹴り技と抜群の間合いのコントロールで、ストライクフォースではミドル級王座も獲得しているリー。しかし、昨年11月に行われたヴァンダレイ・シウバとのUFCデビュー戦で1Rにバックブローでシウバの腰を落とさせたものの、その後は細かい打撃をもらって失速。最終的にはシウバのヒザ蹴りを効かされ、そこからのパウンドを受けて逆転負けを喫している。

当時のリーは映画撮影で多忙を極め、約1年5カ月というブランクを経ての試合だったため、グッドコンディションとは言えない状況下での試合だったが、それを差し引いても、序盤から回転系のパンチと蹴りを連発したことで、自らスタミナをロスしていたことは否めない。

生命線ともいえる間合いのコントロールに狂いが生じたところに、シウバの打撃をもらってしまった。ある意味、自ら試合のペースを乱し、自分自身を敗戦に追い込んでしまったという内容でもあった。振り返れば、リーは2009年12月にストライクフォースでスコット・スミスにTKO負けした一戦も、序盤は圧倒的に試合を支配しながら、スミスに後半の失速を突かれて敗れている。

過去の敗北から序盤に回転系の技を連発→それが決まらないと失速して逆転負けというパターンが浮かび上がってくる。そんなリーに用意された対戦相手のコーテは、ボクシング&キックボクシングの下地を持ち、強打+テイクダウンディフェンスを活かしたスタイルの選手だ。大まかに分ければリーと同類ではあるが、トリッキーなリーに対してコーテには正統派なイメージが強い。

またリーがベイエリアのベトナム人社会をバックに、キック時代の名声と相まって僅か10戦足らずでビッグネームになったのと対照的に、一度はUFCをリリースされ、中堅プロモーションで実績を積んで復帰を実現させたように、コーテからはキャリアの積み方と同様に、試合内容も粘り強さ、タフさが感じられる。

コーテが距離感を把握しきれないうちにリーが回転系の技を当てて、そのまま打撃で押し切ればリーの圧勝も考えられる。しかし、序盤の攻撃を凌いで徐々に距離感を掴んだコーテが、失速するリーに逆転勝ちする姿も想像できる。短期決着ならリー、長期戦ならコーテ。そんな構図が成り立つ一戦だ。
UFC148対戦カード&詳細はコチラ

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