人はなぜ心がゆらいでしまうのか?

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 仕事や日常生活でイラッとしてしまう瞬間は、誰であるだろう。イライラ、焦り、不安…。こういったマイナスの心のゆらぎをいち早く克服し、切り替える方法があれば、仕事もプライベートも、もっと幸せなものになるはずだ。

 『一瞬で心を「切り替える」技術』(辻秀一/著、日本実業出版社/刊)では、応用スポーツ心理学を専門とするスポーツドクター・辻秀一氏がスポーツの事例を使って、心の状態や脳の機能を紹介しながら、ゆらぎの正体を明らかにし、自分自身で心の安定感を生み出す方法を解説する。

 そもそも、なぜ人は心がゆらぎ、機嫌が悪くなるのだろうか。このゆらぎを心に起こしているのは、人間の脳の機能だ。
誰もが持っている脳の機能に「認知」という機能がある。この「認知」という機能は、外部の状況や出来事に対して、自分のするべき行動、パフォーマンスの内容を決定するために、いつも外界に向けられている。人間はこの機能が飛躍的に発達して、さまざまな認知をするようになり、行動のレベルを向上させてきた。
しかし、認知の脳は外界に向けられているため、自分が感じていることではなく、外界の出来事に支配されており、心が反応してしまってゆらいでしまうリスクがある。そして、この認知脳は、外界のことに自分固有の意味づけをしていく。例えば、雨が降ったら「イヤな雨だ」とか、仕事で失敗したら「これは苦手な仕事だ」といったように、だ。この認知による外界に起こる出来事への意味づけこそが、「感情」を生じさせることになる。これがゆらぎの正体だという。

 スポーツはミスがつきもの。対戦相手がいるために、ゆらぎや不機嫌になることもあるだろう。しかし、いつでもどこでも自分の心を切り替え、最高のパフォーマンスを発揮できなければ、結果にすぐ現れてしまう。
 この心の状態を自分で作り出す力は、スポーツだけではなく、ビジネスでも役に立つはず。努力はしている、実力もあるはず、なのに本番では失敗してしまう。そんな人は心のゆらぎについて注目してみてはどうだろうか。
(新刊JP編集部)