キリンビバレッジはこのほど、同社の人気商品「午後の紅茶 おいしい無糖」と「おにぎり」の相性を調べる実食調査の結果を発表した。意外な組み合わせにも思えるが、全国で11万9188人を対象にする大規模な調査を行ったところ、91%が「無糖の紅茶はおにぎりに合う」との感想を述べた。キリンビバレッジは今後も、「午後の紅茶 おいしい無糖」と「お米」の相性をアピールする考えだ。

 全国各地の量販店や企業内社員食堂などで5月21日から29日にかけて試食試飲会を行い、感想を聞いた。「米どころ」として知られる新潟では93%、紅茶消費量が日本一の栃木では96%、「茶どころ」の静岡では91%、江戸時代から西洋文明に親しんできた長崎では83%が「『午後の紅茶 おいしい無糖』と『おにぎり』は合う」との感想を示した。全国では91%の人が「合う」との意見だった。

 「午後の紅茶 おいしい無糖」の売り上げは5月が前年同月比で18%増、6月(1−20日)は前年同期比38%増と好調。1月1日−6月20日では、前年同期比10%増で、170万箱を突破したという。

 同社は「紅茶といってもお茶。あと味が全然違います」、「おいしい無糖と一緒に食べれば、おにぎりはもっと美味しくなる」とアピール。今後も「午後の紅茶 おいしい無糖」と「おにぎり」の相性のよさをアピールする考えだ。

 「お米」は長い歴史を通じて、「日本人が大好きな」主食であり続けた。しかしこのところは、米消費量が落ち込むなどで、米粉を使ったパンなど、新たな取り組みが盛んになっている。

 キリンビバレッジの提案では、「お米の食べ方」そのものは馴染み深い「おにぎり」だ。その上で、とかく「洋風」との先入観がある「紅茶」との組み合わせに注目した。米食文化に新たな光を当てた点で、画期的ともいえる。同時に、自社製品の新たな可能性を消費者に示している点で、注目に値する取り組みだ。(編集担当:鈴木秀明)