最近めっきり見かけなくなりましたね。といってもコンドームの自販機や、ラブホの回転ベッドのことではありません。トランクスのことです。製造中止になったのでは? と疑いたくなるくらい、トランクスを見る機会が減ってしまいました。では、男性たちは何をはいているのでしょう? ノーパンでしょうか? 白ブリーフでしょうか? いえいえ、普通の答えで恐縮ですが、現代男性たちがはいているのはボクサーパンツが主流のようです。

ひと昔前までは、トランクス派とボクサーパンツ派は半々だったような気がします。それがいったいどういった理由で、ボクサーパンツが主流になったのでしょうか?

まず考えられるのが、現代人の健康志向です。メタボリックシンドロームの危険性が叫ばれる昨今、スタイルを気にするのは女性だけでなく、男性も体型に気を配るようになりましたね。体型キープのため、スポーツジムに通う人も多いようですが、更衣室での横チンが気になり、トランクスからボクサーパンツに転向したという男性もいます。

健康といえば、陰嚢(いんのう)は暑さに弱いので、涼しい状態にしておいたほうが良いといいますよね。だったらトランクスのほうが良いのでは? という気もしますが、「実はトランクスのほうが蒸れやすい」という声も挙がっています。「ズボンをはくと、トランクスの裾がまくれ上がり、風通しが悪くなる」とのこと。パンツ一丁で過ごせる自宅ならトランクスのほうが快適かもしれませんが、一歩外に出るとそういうわけにもいきません。ボクサーパンツなら、股間にフィットしますので、裾がまくれ上がることもないというわけです。

健康面でもうひとつ、「ボクサーパンツのほうが便通が良くなった」という人もいました。科学的根拠はまったくないと思うのですが、そういえば女性でも、Tバックパンティをはきき始めの頃は、猛烈な便意に襲われたという人が少なくなりません。Tバックの場合は、肛門が刺激されることにより便意をもよおすのかもしれませんが、ボクサーパンツの締めつけにも、同じような効果があるのでしょうか? そう考えると、下痢気味の人には不向きですね。

それ以外に長引く不況の影響で、ボクサーパンツ人口が増えたとも予想されます。不景気のため雇用が減り、そのぶん在籍している社員の業務負担が大きくなってきています。残業が続き、家に帰ってくるなりバタンキューという人も多いでしょう。そうなると、家事は最低限に抑えたいですよね。食事はコンビニ弁当、洗濯も数日ぶんをまとめ洗い。では掃除は? そうトランクスは、隙間から陰毛が落ちてしまいがちですよね。そこでトランクスをボクサーパンツに変え、掃除の回数を減らそうというスタンスです。

健康面だの不況だの、難しいことばかり並べてしまいましたが、単純に「トランクスってオジサンっぽい」という男性もいました。女性である筆者から見ると、トランクスは決してオジサンっぽくないと思うのですが、現代人の美意識が変わってきたのでしょうか? 白ブリーフに対して、「なんとなく年配の人がはくものってイメージ」という声は聞いたことがあります。その白ブリーフに変わって、トランクスが「若者ははかない」というカテゴリに入れられようとしているのでしょうか?

めまぐるしく時代が変化する世の中ですから、いずれは「ボクサーパンツはオジサンっぽい」と言われる日が来るのかもしれません。そう考えると、世相に流され過ぎず、トランクスがいいと思えばトランクスを。ボクサーパンツがいいと思えばボクサーパンツを。白ブリーフがいいと思えば白ブリーフを。自分を見失わずに、自分が良かれと思うパンツをはくべきでしょう。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子