力士たちはいま、名古屋を前に調整に励んでいる。といっても、夏場所、37歳8カ月という最年長記録で優勝した旭天鵬は悠然たるもの。一時に比べると沈静化したが、いまだにテレビやラジオに引っ張りだこでマイペース調整中だ。

 対照的に早くもエンジン全開なのが、夏場所、11日目終了時点で後続に2差もつけながら追いつかれ、優勝決定戦にも進出できなかった稀勢の里や、自己ワーストの10勝5敗に終わった横綱白鵬らの、いわゆる“負け組”。
 その中でも、逆転逸Vの稀勢の里の落ち込みようは痛々しいばかりで、マスコミの前で口を開いたのは千秋楽から2週間以上も経ってから。その悔しさもあって、現在は連日、若い者を相手に30番を超える猛稽古に取り組んでいる。

 白鵬は相変わらず土俵以外の雑用で大忙し。今月2日には観光大使を務めている北海道の滝川市に飛び、高橋はるみ・北海道知事と対面したり、7日には「個人向け復興国債」のイメージキャラクターとして財務省に安住淳財務相を表敬訪問している。しかし、合間に稽古もしっかり。今年に入って早くも合計10敗するなど、明らかに破壊力が落ちてきているだけに、ダンベルやバーベルを使った筋力トレも開始した。

 また、夏場所千秋楽、右足を痛めて突如、休場し、優勝争いに大きな影響を与えた琴欧洲もすでに稽古を再開した。
 「その後の検査でじん帯損傷ではなく、骨折だったことが判明しましたが、あまりの反響の大きさに驚き、10日後には稽古場に下りて体を動かし始めました。名古屋場所は絶対出なきゃいけない、と明言しています」(担当記者)

 月給ドロボーと言われないためにも、7月8日から始まる名古屋場所では巻き返さなくてはならない。