ミントの香りチョコレートとスイートチョコレートを組み合わせた「ミントチョコ」で有名な「エリカチョコレート」(東京・白金台)。バレンタイン直前はお店に入ることもできないと言われるほど、人気の高い名店です。

 1982年にオープンしたエリカチョコレート。立ち上げたのは元証券マンの神田光三氏でした。将来の社長候補として、目の前のノルマを達成し、エリートの階段を順調にのぼっていた証券マンの神田氏。それでも、「株屋稼業は僕の性に合わない」と思っており、タイミングが良く? 部下の不祥事が発覚したことで、責任をとるかたちで退職しました。

 その頃、神田氏は40歳を過ぎていましたが、彼が選んだ次なる道は「チョコレート職人」でした。高級チョコレート作りに興味のあった神田氏は、単身、スイスの工場に見習い職人として修業に出ます。周囲は10代後半から25歳までの若者ばかり。スイス・ジャーマンといわれる訛りの強い言葉がかわされる環境下で、ねばっこく技術と心得を習得したのでした。

 ミントのチョコレートを提案したのは、妻の佐知子さん。「わたしたち主婦にはうける」と、エリカチョコレートを日本で立ち上げようとしていた神田氏に助言したのです。

 書籍『エリートの転身』は、高杉良氏が神田氏の証券マンからの転身を実名で描いた表題作を中心に、高杉作品の真骨頂である、「逞しく生きるサラリーマン」を描いた作品を集めた短編集です。

 神田氏の苦悩や決断のなかに、この難しい現代を生き抜くヒントが隠されているのではないでしょうか。



『エリートの転身』
 著者:高杉 良
 出版社:光文社
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