韓国政府は26日、閣議で韓国軍と日本の自衛隊との軍事情報包括保護協定の締結を了承した。早ければ今週末にも、日韓両政府は軍事協力予定情報保護協定(GSOMIA)を締結するとみられるが、韓国内では政界や市民団体から反発も起こっている。韓国の複数のメディアが報じた。

 一部の韓国メディアは、「日韓の軍事情報協定に猛非難、即刻撤回すべき」「日本の力を借りて北朝鮮の侵攻を防ぐ?軍事協定こっそり通過させた理由は」などと題し、政府が日本との軍事協定締結案を奇襲処理で成立させたと批判した。

 マスコミの報道がなければ、国民の安全と安全保障に直結する重大な事案である軍事協定、それも国民感情への反発が大きい日本との協定が、秘密裏に通過していたと指摘。

 独島(日本名:竹島)や慰安婦問題など、歴史的なわだかまりが清算されていない状態で、軍事協定を締結することが問題視されている。また、政界や市民団体も、協定締結の適正性可否やその内容について反発していると伝えた。

 この協定は日本の軍事的介入を可能にするための入り口になりかねないと懸念されており、また朝鮮半島をめぐって中国とロシアを刺激し、北東アジアの軍備競争の激化や軍事的緊張が高まる恐れがあるとの見方を示した。(編集担当:李信恵・山口幸治)