金融機関による買い越しがJ-REITを下支え

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東京証券取引所が5月のJ-REITの投資部門別売買動向を発表しました。

それによると、同月に最も多くJ-REITを売り越したのは、海外投資家の167億円で、次いで、個人投資家の39億円、投資信託の33億円となりました。

5月は総選挙後のギリシャ政局の混乱や、ギリシャのユーロ離脱に対する懸念、およびスペインでの金融不安の高まりなどを背景に、投資家のリスク回避の動きが活発化したことなどが、海外投資家や個人投資家の売り越しにつながったものとみられます。

一方、同月に最も多くJ-REITを買い越したのは銀行で178億円の買い越しとなりました。

うち、138億円は日銀による買い入れでした。

その他に、生保・損保および信用金庫などの金融機関も計52億円を買い越しており、日銀を含む金融機関の買いがJ-REIT相場を下支えしたとみられます(※文章中の金額は四捨五入した金額です)。

金融機関(日銀を除く)の買い越しの背景は、J-REIT価格の下落によって割安感が強まったことなどがあると考えられます。

賃料収入が収益の源泉であるJ-REITの分配金は相対的に安定しており、価格下落によって東証REIT指数の分配金利回りは5.5%(5月平均)となりました。

国債の利回りが歴史的に低い水準にある中、J-REITの投資魅力が高まったと判断されたと考えられます。

なお、6月に入り、海外投資家がJ-REITを買い越していると報じられています。

また、ギリシャの総選挙前に高まっていた過度な欧州不安が次第に和らいでいることなどを考えると、個人投資家や投資信託の売り越しペースは今後緩まる可能性が高いとみられ、J-REITの需給は改善していくものと期待されます。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

)(2012年6月21日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、マーケットの旬な話題が楽に読める「楽読」からの転載です。

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