最近海外で日本酒の人気が高まっており、米国市場では吟醸酒をはじめとした日本酒の消費が増加しているという。食に関する米国のブログ「passionatefoodie.blogspot」では、日本酒好きの米国人男性が日本酒の良さについて語っている。

 多くの欧米人は、日本酒は寿司や天ぷらなどの日本食しか合わないと考えているという。これは、欧米の多くのレストランが日本酒を提供していないことが誤解を生んでいると指摘。

 実際には日本酒は多くの異なる料理と合い、ワインより相性が良い場合さえあると高く評価している。例えば、きのこリゾットやポークステーキ、またピザなどとも日本酒は合うと伝えている。

 酒は甘口や辛口といった単調な味で表現されないと語り、端麗(たんれい)や芳醇(ほうじゅん)、キレやゴク味など多種多様な味があると紹介している。また、香りもフルーティなものから花のような香りもあり、味や香りがワインに比べて奥が深いと伝えている。

 日本酒には、純米酒、にごり酒、本醸造や吟醸など多くの異なるタイプがあると説明。ワインより複雑な芳香と味があるので、どんな食べ物にも合うのも納得できるのだという。日本人は「日本酒は食べ物を選ばない」と言うがそれも理解できるとつづっている。

 日本酒は高水準のグルタミン酸を保有していて、うま味という味覚を作り出しているが、イタリア料理ではチーズや、熟成したトマトに豊富に含まれているのだという。そのためイタリア料理と日本酒の組み合わせは良いはずだと記している。

 また、ワインにない効果として、生臭さを消す効果が挙げられるため、どんなシーフードとも合うという。赤ワインに含まれる鉄分はかえってシーフードの生臭さを口に残す原因になるので、魚介類の料理には日本酒がお勧めとアドバイスしている。

 日本食の人気とともに世界に広まりつつある日本酒。日本での消費は減少傾向にあるが、海外では注目している人もいるようだ。(編集担当:田島波留・山口幸治)