台風4号の嵐が吹き荒れるなか、大阪に衝撃的なニュースが走った。大阪市の橋下徹市長と大阪府の松井一郎知事が6月19日に行われた会合で、大阪市北区の府立中之島図書館の廃止する方針を固めたそうだ。

同図書館は1904年に建設され、その歴史は100年以上。府民に愛されてきた図書館である。

西日本新聞が報じたところによると、松井知事と橋下市長は中之島図書館を廃止し、その後別の商業施設として活用する方針を明らかにしたそうだ。

中之島図書館は地下鉄淀屋橋駅より徒歩5分とかからない好立地。また、ギリシャ神殿を思わせる荘厳な雰囲気にファンも多い。国の重要文化財にも指定されている。付近の中央公会堂、日本銀行大阪支店などと共にいわゆる「大大阪(だいおおさか)時代」を飾った美しい建築物だ。  

蔵書は約55万冊。建物の歴史もさながら、絶版本や古典籍など貴重な蔵書も多く、一般利用だけでなく研究利用ができる施設としても親しまれてきた。
 
その図書館がなくなる。この衝撃的な発表にネットユーザーは

「ひどい」
「何をいらんことをいっとんねん!」
「中之島図書館の利用者は全然少なくないです」
「貴重な本が散逸しないか心配」
「知識豊富な信頼できる司書がいる図書館がなくなるなんて」
「どれだけ貴重な資料がこの図書館を信頼して寄贈されてきたか」
「多くの方々の善意で集まった蔵書や建物を持つ中之島図書館を時の市長が経済原理だけで閉鎖して、コレクションの処分をするなんて許されるのだろうか?」(Twitterより引用)

などとコメントしている。
 
確かに建物は老朽化が進み、収容できる蔵書の数にも限りはある。また府立中央図書館との一元化は市の中心からの利用は不便となるが、人件費の面から見れば効率的であるとは言える。

橋下市長は、府知事時代から中之島でイルミネーション事業を行うなど同エリアの集客化をはかっていた。市の中心部にあり、美しいモダン建築が建ち並ぶ同エリアの活性化は大阪の観光スポットとするに申し分ない。その点については支持を得ていたが、まさか図書館を廃止に踏み切るとは府民は思いもよらなかったようだ。

建物が壊されるわけではない。だが、中之島図書館は元々図書館として利用するために、財閥・住友家の寄付により建てられたものだ。その由来、そして府民とともに100年以上もの歴史を歩んできただけに、そう簡単に受け入れられることではないらしい。

また、橋下市長の「あんなところに図書館を置く必要はない」という言動にもショックを受けた人は多い。なぜ廃止なのか。府民は報道されているような端的な言葉ではなく、納得できる説明と計画を必要としているのではないだろうか。

参照元:西日本新聞