国策半導体会社のエルピーダメモリが経営破綻。


もうひとつの "日の丸ファウンドリー(半導体メーカー)"であるルネサスエレクトロニクスも経営環境は決して順調ではないが、トヨタ自動車による出資説が出ているほか、日立製作所が追加出資して乗り出すとの観測も浮上している。

ルネサスは半導体で世界5位。半導体といえば倒産したエルピーダが連想され、買いの手が出にくい投資家も多そうだ。

しかし、ルネサスにはエルピーダと違って強固なコア事業がある。自動車メーカー向けでは世界シェア首位を誇り、アジア企業の安値攻勢を前に、競争優位を保っている。

前期は茨城県・那珂工場の被災や円高による自動車輸出の不振などが業績の足を引っ張ったが、同工場の復旧や円高一服で今年は反転の年になりそうだ。

生産品目の絞り込みや青森県・津軽工場の売却などで生産効率アップも加速しており、控えめになりがちな年度当初の業績予想よりも好調な業績推移が見込まれる。

筆頭株主は日立で、三菱電機とNECも合計すると72%余りの出資比率になる。そこに市場の噂通りに超大口ユーザーであるトヨタが資本参加するとなれば、株価には開発資金の確保を越えるインパクトがありそうだ。



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この記事は「WEBネットマネー2012年7月号」に掲載されたものです。