甲斐国の銭湯は温泉天国。 山梨県甲府市

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甲州地方の県庁所在地、甲府市の銭湯はその多くが天然温泉を供する温泉銭湯、今回は甲府の街を歩いて銭湯を巡って来ました。
甲府市は古くから栄える街、甲斐の武田信玄が有名ですが、それより以前の遺跡や古墳も多く残っており、もっと昔から人が多く住む栄えた地であったようです。
甲府盆地は温泉が多く湧出する土地であり、国道沿いのビジネスホテルなどにも天然温泉付きが謳われる施設も多く、各所にも新旧温泉場が存在しています。
そんな地域湯故に銭湯も天然温泉を供する施設が多数存在しており、観光客向けの温泉施設には無い良い雰囲気をあじわえます。
また、営業時間も色々で午後の比較的早くから、また早朝6時からやっている所もあります。
市内に点在している銭湯ですがほとんどの銭湯で駐車場が完備されているので旅行者としての利用も非常にし易いのが特徴です。

普段の生活範囲からは遠く離れている地であるために、当地の銭湯について色々調べてはみたのですが、なかなか情報が少なく、行きついた情報も古いものが多くありました。
何年か前までは20軒ほどの銭湯があったようなのですが、ここ数年で廃業してしまった湯も何軒かあり、今回は12軒の銭湯と1軒の銭湯跡を訪問、うち5軒に入浴して来ました。
途中で現存しているかわからない銭湯もなるべく行ける範囲で確かめてみるようにしました。
なお、今回も軒数が多いので2回に分けてご紹介したいと思います。

地図で見ると甲府市は南北に長いのですが銭湯は甲府駅を中心とした都市部とその周辺に点在しています。
まずは中央線の北側の銭湯から順にご紹介していきたいと思います。

1城北の湯


002 城北の湯


中央線の北側を東西に抜ける山の手通り、愛宕山トンネルの手前付近の1本奥の路地裏にある銭湯です。
同湯の斜め向かいには広い駐車場があり、立ち寄りやすいです。

城北の湯の入口はタイル張りで改装されていますが奥は瓦屋根の銭湯、入口を入るとフロントがあり、その奥側が脱衣場、浴室になっています。
浴室は左右にカラン列、浴槽は熱湯、泡風呂、電気低周波、などいろいろ揃っています。
脱衣場を経由して入るサウナもあり、水風呂もあります。
地元の方々で賑わっていました。

城北の湯
山梨県甲府市北口3-8-19
営業時間14:00〜23:00
定休日 火曜日
駐車場 有り


2 つつじヶ崎温泉


003 つつじヶ崎温泉

駅から武田神社の方向へ進み護国神社交叉点で右折、道路が左に90度カーブしているところで路地に入った奥にあります。
ちょうど甲府の市街地の北の外れというか、かなり山側の立地です。
信玄公墓の近く。
路地を入って行くと奥に広い駐車場と浴場の建物があります。
泉質は単純温泉、神経痛やリューマチなどに効果があるということでした。

つつじヶ崎温泉
山梨県甲府市岩窪町415
営業時間14:00〜22:00
定休日 月曜日
駐車場 有り


3 喜久乃湯温泉


004 喜久乃湯温泉

喜久乃湯は甲府駅から武田神社方向に進み、途中の幹線道路の山の手通りを越えた次の信号、武田二丁目の交叉点を左折、狭めの一方通行路を西に行くと左手に教会がある先の左手にあります。
脇には利用者用に駐車場が用意されています。
建物の外観はビル銭湯風ですがなかなかのレトロ銭湯です。
入口の木製庇屋根に扁額風の屋号入り看板。
自動ドアの入口を入ると下足スペースになっており、おしどり鍵の下足箱が並びます。
右手男湯側に入り番台に料金を支払います。
中は昔ながらの年季の入った銭湯、木製の床やロッカーが黒光りしています。
広めの脱衣場の上側には額装風の板に直書きの古い看板がズラッとならんていて見ものです。
浴室に入るとセンターに楕円をふたつ合わせた鏡餅の様な熱めの加温循環浴槽があります。
両側にカラン列、奥側右手に源泉加温かけ流し浴槽、一段上に水風呂(源泉かけ流し)があります。
奥壁にはサウナ室もあり、入浴料金でそのまま利用できるようでした。
因みに泉質はカルシウム、ナトリウム―硫酸塩泉。
神経痛、 筋肉痛、関節痛、冷え性、病気回復などに効果的とのことでした。
ところで同湯は創業より87年、昭和14年頃には当時甲府に住んでいた新婚時代の太宰治が通っていたといい、毎日午後3時頃まで机に向かった後に同湯で入浴をし、帰宅して一杯やるという生活をしていた様子が太宰の妻、美知子著書の「回想の太宰治」記されているそうです。
現在の建物は昭和27年ごろに建てられたものだとか。
なかなかの趣きあるレトロ銭湯でありました。

喜久乃湯温泉
山梨県甲府市朝日5-14-6
営業時間10:00〜21:30
定休日 水曜日
駐車場 有り



4 高砂湯


005 高砂湯

甲府駅に一番近い銭湯。
駅北口を出て駅前の通りを左へ。
最初の信号で右に行くと朝日通り、ここの商店街の中ほどの路地を左に入ってすぐの所にあります。
1本奥まっていて、路地側に入口があるのでちょっと探してしまいました。
同湯は大正13年創業、現在の建物は昭和64年に建てられたそうです。
泉質はアルカリ性単純泉(加温)。

高砂湯
山梨県甲府市朝日2-16-10
営業時間14:30〜23:00
定休日 月曜日
駐車場 有り



5 緑が丘温泉


006 緑ヶ丘温泉

甲府駅の西北、湯村温泉への途中にある銭湯。
アルプス通りを北に行って緑が丘スポーツ公園の手前にあります。
目印は向かい側のファミリーマート。
近年リニューアルされた建物でフロント式の受付のあるキレイな建物の浴場です。
泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物泉(低張性弱アルカリ性温泉)、源泉の泉温は38.3度。
銭湯初心者の同行者がいる場合の立ち寄りにはオススメの浴場ではないでしょうか。

緑が丘温泉
山梨県甲府市緑が丘1-12-14
営業時間6:00〜21:00(12:00〜14:00は休憩)
定休日 火曜日
駐車場 有り


さて、銭湯巡りとしては番外編になりますが、1軒だけ銭湯遺跡をご紹介します。

番外 鷲の湯跡


007 鷲の湯跡

鷲の湯(鷲温泉)は甲府に古くからある温泉場の湯村温泉、その温泉街の中ほどにあった温泉銭湯です。
最近まで営業していたらしいのですが、現在は廃業しており建物だけがそのまま残っています。
建物入口には泉質表示とともに鷲の湯と湯村温泉の開湯由来が書かれており、鷲の湯は鷲がキズを治したのを見て温泉を発見したという、古い温泉地によくありがちな由来が紹介されておりました。
こじんまりとした温泉場の中に建つ温泉銭湯、なかなか良い浴場であったとか聞きます。
建物も残っているので古い再び営業される事を期待して止みません。


さて、甲府の温泉銭湯巡りですが、今回はこれまでにいたします。
次回は中央線より南部に点在する様々な個性的温泉銭湯をご紹介したいと思います。