自分の名刺を持って取引先へ。想像できなかった印刷会社の営業職を理解できました

インターンシップで見つけた“働く自分” Vol.28

凸版印刷株式会社 山下雅子さん

取引先に同行し、実際に名刺交換。印刷会社の営業の仕事を理解できたという山下さん


■仕事内容だけでなく、会社の代表としてお客さまと接する営業職のやりがいも実感

堅実で安定性のある公務員志望の友人が多い中、山下さんが思い描いていたのは、日常的に変化がある刺激的な仕事。志望したのは、自分の表現力で情報を発信できる広告業界。いろいろな業界にかかわれる点に、魅力を感じた。
「業界研究をしていく中で、印刷抜きに広告を考えることは難しいということに気づきました。凸版印刷に勤める先輩に話を聞いたところ、業務範囲がとても幅広いことを知り、印刷業界でもやりがいのある仕事ができると思ったんです」

山下さんが参加したインターンシップは、飲料メーカーの2週間プログラムと、総合商社の1DAYプログラム、そして凸版印刷の2日間のプログラム。北海道で行われた飲料メーカーのインターンシップは、営業担当者に同行し、広い道内に点在する居酒屋やスーパー、映画館などを訪問した。
「営業の動きがかなり具体的にわかりましたし、社員の自社製品に対する愛着の深さを実感しました。また、同時に飲料品の販促にはPOPや印刷物が不可欠だとわかり、印刷業界への関心がいっそう高まりました」

総合商社の1DAYプログラムには、約100人が参加。5、6人のグループに分かれて、効率的な貿易ルートを考えるグループワークを体験した。
「親の勧めで商社も視野に入れていましたが、インターンシップに参加してみて、自分に興味がないことがはっきりしました」

凸版印刷の2日間のインターンシップには、約70名が参加。初日の午前中に印刷の基礎について説明を受けた後、午後と翌日は各部門に分かれて実務に参加した。山下さんの配属先は、希望していた営業。雑誌の営業担当者に同行して出版社を訪問し、印刷工場のスタッフとの打ち合わせに同席するなどして、雑誌づくりの現場を体験した。

なかでも印象的だったのは、インターンシップ生にも会社の名刺が支給されたこと。出版社を訪問した際には、先方担当者と名刺交換を行った。
「取引先に紹介していただき、名刺交換までできるとは思ってもいなかったので、とても貴重な経験になりました。先輩のアドバイスに従って、訪問後に名刺交換した方全員にお礼メールを送ったところ、『頑張ってね』など激励の返信をいただき、本当に感激しました」

こうして、山下さんは、まったく想像できなかった印刷会社の営業の仕事を知ることができた。
「取引先に頼りにされている担当者を見て、会社の代表としてお客さまと接する営業職のやりがいが理解できました。同時に、営業の指示の出し方次第でモノづくりが左右されるという責任の重さも痛感。企画から実際にモノづくりまで携わる印刷会社の仕事は、華やかな部分もあるが、地味な作業も多い。そんな働き方が自分に合っているように思えました。フロアごとに、いろんな人が異なる仕事をしていて面白そうだし、若手の女性社員と工場のベテラン社員が意見をぶつけ合っている、職場の風通しの良さにも好感が持てました」

仕事内容や会社の雰囲気を知ると同時に、自分の甘さを自覚した2日間でもあった。
「営業は文系、技術のことは工場に任せればいいと思っていたんです。ところが、営業にも技術の知識が必要だとわかって青ざめました。でも、先輩社員に最初は皆そうだったと聞いて、私も頑張ってみたいと実感。あまり深く考えずに参加していたため、同行した先輩社員に『そんな気持ちではダメだ』と叱られて涙したこともありましたが、就職を真剣に考えるきっかけになったと感謝しています」

現在は、主に化粧品メーカーへの営業を担当している山下さん。
「特殊紙を使ったり、複雑な構造のツールを制作することが多いので、もっと素材や構造などの知識を養って、技術寄りのことにも詳しい営業担当になることが目標です。現状の販促ツールは、どの化粧品会社も似かよっているので、斬新なツールを企画提案してみたいですね」