探偵一人4時間・3万円!





探偵と聞けば、表ざたにできない悩みを調査してくれる人、というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。もし依頼するような事態が起こったら、一体どれぐらいの費用がかかるのでしょう。現代の探偵事情とともにその料金を探ってみました。









■法律に基づいた業務

「人につけられている」、「身内が行方不明」、「婚約者の行動が怪しい」。いくら思い悩んでも、警察は事件性がない限り捜査は行いません。それなら、探偵(調査)会社に……という気持ちにさせられますが、探偵業務は、「探偵業の業務の適正化に関する法律」にのっとって行われているもの。別れさせ工作、盗聴盗撮行為、通信の傍受などの不適正な営業活動は行えないことになっています。しかしながら、そのような手段は使えないまでも、いろんな案件が寄せられているようです。



■調査依頼は年間1,200億円規模

探偵(調査)会社に寄せられる案件には、



・<法人案件>取引先の信用調査や社員の不正行為の調査

・<個人案件>素行(浮気)調査、身元調査、行方調査、ストーカー対策

などがあります。



探偵・調査業務の市場規模は約,1,200億円。探偵・調査業は、個人の相談が多いとイメージされがちですが、法人にかかわる調査が全体の約65%を占めています。それに次いで個人を対象とした素行調査(約25%)、行方調査(約5%)が続きます。

※社団法人 日本調査業協会調べ



■探偵にかかるお金

探偵、調査にかかる料金は、基本的には「調査料金」、「経費」、「手数料」、「成功報酬」で構成されています。



(1)調査料金 ⇒着手金、人件費など

(2)経費   ⇒交通費、宿泊費

(3)手数料  ⇒報告書作成費

(4)成功報酬 ⇒結果の程度に応じて支払われる成功時の報酬金



料金の中でも大きい割合を占めるのが人件費です。これは探偵(調査員)1人に付き4時間、3万円が目安。依頼内容によって、必要人員や時間数が設定され料金が算出されます。



<人件費の目安>



■行動調査(個人)

・特定人物の行動や交友関係の解明

・(浮気の場合)異性関係の解明と証拠の撮影



2名〜/4時間/6万円〜



■行動調査(法人)

・機密漏えいや横領などの背任行為

・反社会的勢力との接触



3、4名〜/4時間/10万円〜



■ストーカー対策

・ストーカー行為の解明

・ストーカーの特定



2名〜/4時間/6万円〜



■結婚調査

・結婚相手の素行、身辺の調査



2名〜/4時間/6万円



■行方不明

・家出人、失踪(しっそう)者などの居住地の確認



4名〜/1カ月/30万円〜



■身辺調査の依頼が増加傾向

探偵業は時代背景が大いに反映される業界です。個人対象の案件では、インターネットを介して出会った相手の素性を知りたい、と調査を依頼するケースが増加。また、法人関連では、平成23年に施行された「暴力団排除条例」を受け、取引先の実態や役員の交友関係などを調査してほしいとの依頼が増えているようです。



今後どのような需要が生まれてくるかわかりませんが、いつ調査をお願いするとも限らないもの。先ほど大まかな料金の目安は紹介しましたが、定められた料金がないサービスです。もし依頼することになったら、契約書を取り交わすことが大切です。たとえ一方的に理由もなく見積料金を変えられたとしても無効を主張できます。自分の身は自分で守るためにも、目に見えないサービスだからこそ、できるだけ目に見える形にして残しておくことを忘れずにいたいものです。



取材協力

社団法人日本調査業協会 小舩井芳夫(オハラ調査事務所 所長)

http://www.tantei.co.jp/



(文/森 眞奈美)



■執筆者プロフィール

森 眞奈美(もりまなみ)

サンダーバード国際経営大学院にて国際経営学修士号取得後、米国系再保険会社に入社。

退社後ライター業をしながら、AFPを取得。現在は「保険」「クレジットカード・電子マネー」「ライフプランニング」などマネーに関するコラムを雑誌やWebで執筆中。