国連の大陸棚限界委員会は日本の大陸棚延長申請に対する勧告要旨を公開した。これに対して中国側は沖ノ鳥島(中国側呼称:沖ノ鳥岩)を基点とする大陸棚延長は認められず、沖ノ鳥島を島として見ることを否定したと解釈している。中国メディアの環球網が8日に報じた。

 日本は「勧告要旨は沖ノ鳥島を日本の大陸棚の基点として認めている」と主張。この決定を受け、6月20日には専門家による「総合海洋政策本部」会議を開き、2008年に制定された「国家海洋基本計画」を修正し、太平洋海底資源の調査開発を推し進めようとしている。

 しかし中国国家海洋局は「日本が主張する『大陸棚延長が国連によって承認された』という発言はまったく真実性を欠いている」と主張、中国外交部も「沖ノ鳥岩を基点とするという日本の主張は大陸棚限界委員会にいまだ認められていない。沖ノ鳥岩が島として認められたという根拠は何もない」と主張した。

 さらに外交部は「日本が委員会によって認められたとする大陸棚は日本の陸地領土を基点としており、沖ノ鳥岩とは何の関係もない」と主張した。(編集担当:及川源十郎)