はじめまして。財閥系総合商社に入社予定のKazと申します。サマーインターンのエントリーシート提出が刻々と迫り、何をアピールすべきか思い悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

トップ企業に内定するような学生は経歴からして違うというのはよく言われるお話です。帰国子女(海外在住経験者)・体育会系・理系院生はよく就活強者と言われて商社内定者でも多く見かけますが、彼らが強いのはどういった理由からでしょうか。
また彼らに対抗して内定を獲得するためには、何をPR材料とすればよいのでしょうか。

私は文系学部生・海外滞在経験無・体育会なしで財閥商社を始め、トップ企業に複数内定いたしました。

今回は、私が就活生時代に聞いた「外資系・商社?体育会とか帰国子女以外無理でしょ…」みたいな噂は本質的ではないということを皆様にお伝えしたくコラムを書かせて頂きます。「特別な経験のアピールなしでトップ企業に入れるのか?」という疑問をお持ちの方は、ぜひ目を通してみて下さい。



まず、なぜそもそも体育会、帰国子女や留学経験者、理系院生がトップ企業の内定者に多いのかを考えることで、トップ企業内定の条件を考えてみたいと思います。

まず前提として



企業はグローバルで同業他社と強い競争関係にあり、常に勝ち続けて業績(結果)を残すことが求められます。敗北すると同業他社に吸収されるか、倒産するかですので、負けは決して許されません。また1人、1つのチームだけでは何もできませんので、他の部署や同僚・企業と協力しながら、結果を出すために邁進します。

そのためどこの会社も採用するにあたって、以下のような能力を持つ方が高く評価されます。

1.結果にこだわって、懸命に努力できる
2.チームワーカーとして、他のメンバーと共同して価値を発揮できる
3.他者からのインプットを吸収して、自らのものとする能力に秀でている


1.体育会系の学生



例えば強者のお手本とも言えるボート部ですが、こちらは1人で出来るスポーツではありません。複数でチームを組んで、試合に勝つために全力でトレーニングします。また先輩後輩の上下関係が厳しく、社会的な礼儀作法が身につくのに加え、先輩の技をどれだけ早く吸収して自分の能力にしていくかについても、強く問われます。
そういった意味で前提で掲げた能力全てを満たすことができます。

また、体育会の基本風土として「プロセス重視」というものがあり、結果が出なくても練習を一生懸命やる部員、チームのために頑張る部員は尊敬されます。なので、よく分からない練習も監督や先輩がやれというなら一生懸命やる素直な方が評価されます。

あるラグビー部員は面接で前述の体育会の風土を説明し、「体育会時代の辛い練習後の達成感を思い出せば、どんな難しい仕事でも頑張れます」と笑顔で話したところ面接受けが良かったと言ってました。つまりは精神的にも肉体的にも強いことをアピールできたのです。従って、仕事で直面する困難にも立ち向かえると評価されるのではないかと思います。

【例】体育会経験者エントリーシートの一部抜粋(改)
…。当初、私は普段の生活から「真面目・消極的」ととらえられていましたが、プレーを通して全く逆の自分を表現することで、普段の生活からだけでは人間性は計り知れないということを実証しました。その後、チームに向き合う姿勢がチームメイトに高く評価され、キャプテンとして出場したU16全国大会ではベスト4に入ることが出来ました。


帰国子女や長期留学経験者



次に、帰国子女や長期留学経験者の何が評価されているのでしょうか?それは異文化経験です。
私の先輩の帰国子女の方は、日本でいう中学時代を海外で過ごしたそうですが、はじめはアジア人ということで相手にもされなかったそうで、それが悔しかったので、コミュニケーションの手段としてチェスを覚えることに決め、その試合で勝つことによって自分を認めさせたとのことでした。こういった経験は面接官に強く評価されたようです。

帰国子女の方はの多くが、最初は苦労したと言います。日本へ帰国後に苦労される方もいるでしょう。ただ、それを乗り越えて今に至るというのが、仕事での苦境からも逃げないだろうという評価に繋がるのかもしれません。
同じような意味で、国内大学・大学院に属する外国人留学生も評価されやすいようです。

【例】帰国子女の方によるエントリーシート一部抜粋(改)
私は●●●(外国)の高校で、最終学年における十数人の成績優秀者のみに贈られるホワイトブレザーという他の学生と異なる制服を獲得しました。高校では全ての授業が当然英語で行われるため、編入当初は授業に全くついていけませんでした。そこで方法論を考え、編入当初から学生寮に入り、寮の学生とともに勉強する、過去問を交換するために他のクラスの学生にも積極的に働きかけるなどしました。慣れ親しんだ日本とは全く異なる環境で勉強に励み、多くの学生と関わる中で、主体性や行動力だけでなく、精神面・体力面でのスタミナもつきました。結果として最終学年になるまでにすべての科目で学年上位10%に入ることが出来ました。


理系の大学院生



これは少々意外かもしれませんが実際にOB訪問をしたり、内定者を見ると理系の学生が予想以上に多いです。このような学生の特徴は、何か一つのテーマに対して突き詰めて勉強してきた経験があるということです。理系の学生に話を聞いたところ9−22時でずっと研究室にこもってるというような人もいるようです。その中で根気強く実験や考察を繰り返し、成果を出した経験をアピールすることで、大変な仕事に立ち向かえるという評価を得たのだと思います。

【例】理系の方によるエントリーシート一部抜粋(改)
国際学会で他国の研究者と競う機会が与えられると考え、卒業研究で●●●の研究に取り組んだ。具体的には●●●の●●●の主要要因を明らかにし、対策方法を●●●会社に提案した。既往の研究への理解が必要であったが、博士課程学生と教授によるゼミへの参加を志願し、フィードバックを得ることで知識を補った。結果、学部生最多となる5本の論文を発表し、若手論文奨励賞を受賞した。国際学会でも2回発表することが出来た。さらに面識の無かった来日中の●●●大学の●●●教授に交渉した結果、研究成果が認められて寮費を負担してもらい留学することが出来た。周囲へのアプローチにより理解と助けを得て高い成果を得ることを学んだ。


以上のように、やはり体育会、帰国子女や長期留学経験者、理系の院生は企業が求める頼もしい人材であることが分かりますし、難しい状況を乗り越えたてきた経験と自分らしさを重ねてうまくアピールしています。

しかし、中には私のように体育会や帰国…のどれにも当てはまらない人間も少なからず存在します。となれば、トップ企業から内定を貰うための条件は上記経験をしてきていることに限らないわけです。
では、トップ企業内定のためアピールすべきこととはどんなことでしょうか?
端的に言うと、「困難に立ち向かっていける精神的なタフネス・能力があること」です。

困難とか経験してないんだけど…という就活生へ


実はある場合


なにも海外やスポーツ、学会での苦労じゃなくても良いわけです。ならば、これまでの20年間の中での自分なりに大変だったことをもう一度考え直してみて下さい。アルバイト先などの組織の中での課題をどう解決したか整理してみましょう。

例えば私の場合はアルバイトについて書きましたが、内定を貰えました。どのように表現すればよいかというと、困難に対してどう向き合ったか、すなわち何を考えてどう行動したのかを表現します。それがいかに大変で、自分なしでは成し得なかったかを強調しつつ、自分らしさをアピールしてみて下さい。

私はアルバイトで経験した「電話によるコピー機営業」の話をし、当初全く相手にされないところから、営業先を変えたり絞ったり、相手のタイプによって方法を変えたりなどの工夫をして成約をとったり、それまでの準備に力を入れた話や度胸がついた等の話をしてました。

本当にない場合



本当にない場合は、そもそも困難な状況だと思わない場合なのだと思います。逆に、なぜそう思わなかったのだろうか?というのを考えてみてください。そこに自分らしさがあるのかもしれません。
例えば、あらかじめあらゆる失敗例を想定し、それについて対策をしており想定内だったからならば、入念な準備をするという長所をアピールしましょう。

いずれにせよ、評価の対象となると思います。

まとめ



もうお気付きだと思いますがトップ企業内定者の多くが共通して経験しているのが、困難に立ち向かってきた経験です。やはり仕事というのはいわば試練の連続なので、それに対して立ち向かっていけるのかが大事なようです。

確かに、企業のエントリーシートでよく「難しい状況を乗り越えた経験を書いてください」というような設問がありますね。
従って、体育会や帰国子女や留学経験者、理系の院生でなくても、何か苦難に立ち向かってきた学生は好評価を受けやすくトップ企業からも内定を貰えるということになります。

そのような学生の中で、コミュニケーション能力や論理的思考能力が高いと評価され、さらに会社に合っている…ところまで来て内定が出るわけですが、まず最初の関門を突破するために、困難突破経験を改めて見つめなおしてみてはいかがでしょうか。

まずはサマーインターンのエントリーシート突破、頑張ってください!

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