いよいよ宇宙旅行が始まる!




いよいよ宇宙旅行が現実のものになります。普通の人でも宇宙空間に行ける時代がついにやって来ます! 「2012年 宇宙にまで広がるクラブツーリズムの旅」をキャッチコピーに民間宇宙旅行事業を推進している、クラブツーリズム株式会社、宇宙旅行部長の浅川恵司さんにお話を伺いました。







クラブツーリズムさんが日本での独占販売権を獲得しているのは、英ヴァージン ギャラクティック社が推進している観光宇宙旅行。ヴァージン ギャラクティック社は、あの世界的な企業『ヴァージン』のグループ企業です。



■宇宙旅行の中身は……

双胴型の飛行機・マザーシップ『ホワイトナイト2』が、宇宙往還用の『スペースシップ2』を抱いて空港を離陸。









上昇45分後にスペースシップ2が切り離されて、空中発射。スペースシップ2はロケットエンジンを噴射して90秒加速します。高度110kmまで達する弾道飛行を行って、その後大気圏に再突入。高度21kmからグライダー飛行を行って着陸します。このフライトの中で、無重力状態4分間を味わえ、宇宙空間から地球を眺めることができるのです。約2時間のフライトです。



■初フライトはいつ!?



――2012年ということで、いよいよ宇宙旅行が始まるようですが、初フライトの日取りは決まったんでしょうか?



浅川さん いや、それが残念ながら……少し時間がかかっています。ヴァージングループのリチャード・ブランソン会長は「2012年のクリスマスには飛ばしたい」と言ってますがね。



――なるほど。



浅川さん 初飛行にはリチャードが乗ると言ってます(笑)。自分の家族を連れて。



――先に会長が乗って安全を確認してくれると、後から乗るお客さんは安心ですね(笑)。



浅川さん クリスマスに飛べればいいんですが、実際問題2013年にずれこむかもしれません。



――それは残念ですね。



浅川さん もう7年も待っているお客さんがおられるので。



――7年ですか?



浅川さん ええ。2005年にこの宇宙旅行の発表をして、その時に予約してお金を振り込んだ方にはもう7年も待っていただいておりますね。450人の人が待っておられます。



■チケットは20万ドルだけど円高でお得に



――チケットの価格はいくらなんでしょうか。



浅川さん 20万ドルです。日本円で1,600万円ですね。ここのところの円高で、最初に振り込んだ方の金額と比べると600万円も下がりましたよ(笑)。



――一括支払ですか? 分割払いは「なし」ですか(笑)?



浅川さん ドル建て一括払いです。分割はありません(笑)。将来的にはもっと安価になると思いますが、それがいつかはわからないですね。



――待ってる人は早く飛ばないかなーと思ってるでしょうね。



浅川さん 「早く、早く」と言われます。でも、待ってる間が楽しいという人もいるんですよ。というのは、毎年、ヴァージン ギャラクティック社が予約してくれた人をイベントに招待するんです。年に1回イベントがあるので、その度に集まりますからもうコミュニティーができてますよ。昨年はスペースポート(宇宙港)ができましたので、その落成式にみなさんを招待しました。



■スペースポートを新設! そのために消費税アップ!?



――それはスゴイ。スペースポートはまったく新しく作ったんですか?



浅川さん そうです。完全に宇宙旅行専用で、ニューメキシコ州の何にもないところ(笑)を整地して作ったんですよ。広さは成田空港の7倍ぐらいです。



――お金がかかったでしょうね(笑)。



浅川さん 総額1億9,800万ドルかかりました。そのうち1億ドルは州が出して、ヴァージン社は9,800万ドルを出しました。ニューメキシコ州はこのスペースポート建設のために消費税を0.25%上げたんです。



――えっ? このためにですか?



浅川さん そうです。新しく雇用を生み出し、観光客を誘致できるので、経済効果を期待できるというわけですね。商業宇宙旅行の実現に向けてそれぐらい真剣にやっているんですよ。



――先ほど、飛行が2013年にずれこみそうとおっしゃっていたのには何か理由があるんでしょうか?



浅川さん 何か欠陥があったとかそういうんじゃないんです。なにせ「安全第一」で着実にやってますので。フライトデータも全部公開していますし。マザーシップのホワイトナイト2はもう80回近く、スペースシップ2は16回飛んでいます。



■初フライトへの2つの課題



――クリアしなければいけない大きな要素は何でしょうか?



浅川さん 大きなのはスペースシップ2が空中発射後、ロケット噴射で高度100キロ以上まで上がれるか、このテストがまだです。あとはFAA(アメリカ連邦航空局)の認可ですね。このふたつが終わったら、会長が乗りこむ手はずですね(笑)。



――宇宙旅行はFAAの認可なんですね。



浅川さん FAAにはすでに「商業宇宙室」というのが設置されています。7〜8年前のことですよ。それに、ブッシュ大統領のころに「商業宇宙打ち上げ法」という法律が可決されています。



――アメリカは進んでますねえ。その認可を受けるのは難しいのでしょうか?



浅川さん まだ認可取った業者はないんですよ。たぶんこのプロジェクトが認可を受ける第1号になります(笑)。一番進んでいますから。あくまでもめざしているのは商業宇宙旅行の定期便です。



――なるほど。1回のフライトで6名乗れるんですよね?



浅川さん そうです。スペースシップ2にはお客さんが6名乗れます(+パイロット2名)。定期便を運用するために、スペースシップをあと5機、マザーシップのホワイトナイト2をあと1機建造する予定ですね。



――どのくらいの定期便を運航するのでしょうか?



浅川さん 1年で500人と発表しています。



――1回のフライトで6名ですから年間84便は飛ぶ計算になりますね。



浅川さん そうなりますね。



■普通の人は宇宙旅行に耐えられる?



――ちょっと気になるのは……普通の人が乗って大丈夫かという点なんですが。資料を拝見すると、スペースシップ2の上昇時に3.5G、大気圏再突入時に6Gという重力加速度がかかるみたいんでんすが。6Gって結構なG(重力加速度)だと思うんですけど、普通の人は大丈夫なんでしょうか?



浅川さん 実はですね、予約された最初の100名の方々には、ヴァージン社の招待で、フィラデルフィアにある遠心加速器を使って、そのGの体験を既にしていただいているんですよ。



――その遠心加速器はNASAか何かの施設なんでしょうか?



浅川さん いや民間企業が持っているんですよ。ナスターセンターっていうんですけどね。



――えっ? 民間企業が遠心加速器を持ってるんですか?



浅川さん そこにしかないんです(笑)。普段は空軍のパイロットの訓練なんかで使っているみたいです。100名の方に体験していただいて、全部データもとってます。70歳代後半のお客さんも経験して問題なかったので大丈夫だと思います。実は私も、3Gは体験しました。



――どうでしたか?



浅川さん 3Gはまったく問題なかったです。大丈夫ですね。



――伺っていると、準備は着々と進んでいるようですね。



浅川さん 繰り返しになりますが「安全第一」です。遅延してはいますが、もうホントにあと少しだと思います。



――最後に、読者にメッセージをお願いします。



浅川さん もう夢ではなく、本当に「宇宙旅行」ができる時代になります。あと少し待っていただければと。



まさか宇宙港まで新設しているとは思ってもみませんでした。スケールの大きな話です。今年のクリスマスに、ヴァージングループ会長のリチャード氏が家族と一緒に第1号フライトができることを祈りたいと思います。



(高橋モータース@dcp)



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