被疑者:犯行動機

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■コミュニティサイト起因の被害児童…フィルタリング未加入89.4%

 警察庁は5月31日、サイバー犯罪対策のホームページに「平成23年下半期コミュニティサイトに起因する児童被害の事犯に係る調査結果」と題した資料を公開した。

 出会い系サイトを除く「コミュニティサイト」に起因する事犯は、統計をとり始めた平成20年以来、平成23年の上半期に初めて減少に転じ、下半期も引き続き減少した。しかし、コミュニティサイト起因の被害児童数は、出会い系のそれに比べ約4倍と、未だに高い水準となっており、サイト事業者の自主的な取組み強化や保護者等による被害防止対策に役立てることを目的に、詳細な調査を行っている。

 調査の対象は、平成23年下半期に検挙したコミュニティサイトに起因する児童被害の福祉事犯など695件に関わる被疑者536人および、被害児童の539人。捜査の過程で判明した事実を基に、被疑者の犯行動機、被疑者のミニメール利用状況、被害児童に対する保護者等の指導状況・フィルタリング加入状況等などの調査項目ごとに集計を行っている。

 被疑者についての調査分析によれば、犯行の動機は「児童との性交目的」が71.2%ともっとも多く、以下、「児童のわいせつ画像収集目的」(17.0%)、「児童と遊ぶため」(9.1%)と、児童との接触を目的としたものが97.3%を占めている。

 サイトの利用にあたり、年齢や職業などのプロフィールを詐称していた被疑者は36.8%に上り、その大多数は年齢を偽っていたという。

 サイト内のミニメール機能を利用していた被疑者は56.7%と、前回(平成23年上半期)よりも10ポイント以上減少した。またミニメールから直接メールをやりとりするためのアドレスの通知方法では、「ミニメールに記載」した例が58.7%と、前回調査より6ポイント減少した。これらの結果ついては、サイト事業者がミニメールの内容確認を強化しはじめたことが要因とし挙げられている。

 一方、被害児童がサイトを利用した理由については、「無料だから」がもっとも多く49.0%。次いで、「友達のすすめ」が25.5%、「援助交際できるから」が8.5%、「ゲームができるから」が9.2%などとなっている。

 被害児童のサイト利用期間は、「1ヵ月〜半年」がもっとも多く35.7%。次いで「1〜2年」(19.3%)、「半年〜1年」(18.3%)、「2〜3年」(13.8%)の順に多くなっている。また、1ヵ月未満も11.7%おり、うち5.0%は「1週間以内」となっている。

 被疑者と会った理由については、「遊ぶため」(19.2%)、「お金・品物を得るため」(18.2%)、「相談に乗ってくれる人・優しい人だから」(16.8%)、「しつこく会おうと誘われたから」(9.0%)、「性交目的」(7.7%)などとなっている。

 サイトへのアクセス手段は、スマートフォンを含む携帯電話が92.4%を占めている。またその名義は、「本人」が20.8%、「母親」が39.4%、「父親」が25.1%などとなった。

 被害児童がサイトの利用にあたって保護者から注意を受けていたのは34.6%にとどまり、その他の3分の2については、サイトの利用を知らせていなかったり、ゲームサイトだということにしていたなど、注意を受けていなかったという。また学校での指導状況については、70.8%が注意を受けていたとしている。

 なお、被害児童のフィルタリング未加入率は89.4%となっている。また、被害児童の利用サイトのうち、58.3%がEMA認定サイトとなっている。

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